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NY金24日:株価急落が続くも金相場は反落、安全資産も売られる

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

COMEX金10月限 前日比6.10ドル安

始値 1,159.20ドル

高値 1,169.10ドル

安値 1,145.00ドル

終値 1,153.10ドル

世界同時株安傾向が続く中、金相場は反落した。

先週末の世界的な株価急落地合は本日も引き継がれ、アジアタイムから世界の株価は明確な急落傾向を示した。中国株を筆頭に主要株価指数は前日比で3~6%程度の急落となり、投資家のリスク回避姿勢は一段と鮮明になっている。先週末まではこうした株安傾向が、金価格に対する強力な押し上げ要因になっていた。投資家が一時的な資金の退避場所として、金市場を選択した結果である。為替がドル安方向に振れていることも支援材料となり、金上場投資信託(ETF)市場でも投機資金の流入が確認されていた。ただ、本日はこうした株安・ドル安を背景に金相場を一段と押し上げることに失敗し、反落している。

金市場が安全資産であることは間違いないが、主要資産が軒並み暴落状態となる中、その金市場でさえも資金を滞留させておくことが難しくなり始めている模様だ。こうした状況はリーマン・ショック後にも観測されたものであり、他資産の損失穴埋め目的で、金市場でも換金売りが開始された可能性が浮上している。まだ一時的な調整安の可能性もあり、実際に本日の金相場の下げ幅は限定された。押し目ではなお旺盛な物色意欲が確認されており、特に1,150ドルでのサポートを打診する動きが見られるなど、決め手を欠いた。

グローバル・マーケットが不安定化している間は、なお瞬間的な上昇リスクが残される。まだ株価との逆相関が崩れたのかは、慎重な判断が求められる。特に、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ先送り観測が広がっていることは、金価格に対してポジティブ。ただ、CRB商品指数との比較では金価格の割高感が過去最高レベルに到達しており、このまま持続的な上昇トレンド形成に発展していくのかは疑問視している。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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