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NY金28日:FOMC前で様子見ムード

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

COMEX金8月限 前日比0.20ドル安

始値 1,094.10ドル

高値 1,098.20ドル

安値 1,090.70ドル

終値 1,096.40ドル

29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表を控える中、ポジション調整中心の小動きに終始した。

為替市場では、中国株に売り圧力が鈍化したこともあり、ドル高傾向が強くなった。このためドル建て金相場も総じて戻り売り優勢の展開になったが、敢えてFOMC前に更に大きく売り込む必要は乏しいとみた向きが多く、ポジション調整中心の値動きに留まっている。ニューヨークタイム入り後はドル高一服となったが、これを手掛かりに買い戻しを進めるような動きはみられず、大きな値動きには発展しなかった。

再び株式相場が不安定化していることも警戒されるが、まずはFOMCの内容の見極めになる。今会合での政策変更を予想している向きは殆ど存在しないが、声明文の景況判断のトーンなどから9月利上げの可能性を一段と織り込むべきか否かを判断することになる。サプライズで利上げに踏み切る可能性も全く存在しない訳ではないが、なお中国株などが不安定な動きを見せ、市場コンセンサスが9月か12月の会合での利上げに傾きつつある中で、敢えてサプライズを起こす必要性は乏しいと見られる。9月会合まではまだ雇用統計の発表が2回残されているが、そこでサプライズ的にネガティブな数値が出てこなければ、9月利上げは十分に許容できる環境にある。

引き続き中国株発のリスクオフの動きに注意が必要だが、米金融政策環境からはなお底打ち判断には慎重スタンスが求められる。このまま利上げ着手、更には金利上昇、ドル高が進めば、ドル建て金相場に対しては強力な逆風になろう。必ずしも利上げ局面で金相場が下落し続ける訳ではないが、これまで米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ時期について曖昧化する戦略を採用してきた反動が前週までの急落で完全に消化されたのかは疑問視している。中国株が政府のコントロールを外れるような急落・暴落にならないことを前提にできれば、戻り売り対応が基本になろう。なおオシレーターで短期的な下げ加熱感が見受けられるが、コアレンジは切り下げ方向でみている。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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