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NY原油21日:期近主導で大幅続伸、季節要因に基づく在庫減少見通し

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

NYMEX原油7月限 前日比1.74ドル高

始値 58.81ドル

高値 60.94ドル

安値 58.69ドル

終値 60.72ドル

特に需給面に目新しい材料は見当たらなかったが、期近主導で大幅続伸に。

前日に引き続き米原油在庫の減少が材料視されている模様。25日にメモリアルデーを控えていることもあり、高値で売り込んだ向きのショートカバー(買い戻し)が進んだことで、必要以上の上げ幅になった可能性も高い。為替市場ではドルが弱含みに推移したことも、ショートカバーを誘う一因になった模様。

米シェールオイル生産の鈍化に伴う国際需給バランスの均衡化シナリオには疑問の声が強くなっているが、季節要因から米原油在庫に対して減少圧力が強まり易くなっていることが、新たに原油需給環境のポジティブ材料と評価されている模様。目先は、ドライブシーズン入りでガソリン生産の動きが活発化し易く、原油在庫の取り崩しが促されるとの見方が下値サポート要因に。原油在庫の水準を考慮すれば、多少の在庫取り崩しが進んでも需給の緩みが解消される訳ではないが、マーケットではなお原油需給にポジティブ材料を探す動きが強い。

もっとも、為替相場でドル安圧力が一服する中、改めて原油相場が急伸するような地合にもないだろう。米欧の景況感格差を背景としたドル安(ユーロ安)傾向に終止符を打てば、少なくとも戻りを試すリスクは限定されることになる。需給に関しても、シェールオイルの減産で国際需給バランスが均衡化するといった根拠の弱い楽観見通しに疑問の声が上がっており、下値不安の大きい相場環境と評価している。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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