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アップルCEOが3/11午後2時46分にツイート「日本の回復力、勇気、強さを称賛」

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
(写真:ロイター/アフロ)

今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで

[1]アップルCEO「日本の回復力、勇気、強さを称賛」

米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は日本時間3月11日、東日本大震災から10年が経過したのに合わせて、追悼のメッセージをツイッターに投稿した。

「3/11に東日本で起きた壊滅的な悲劇から10年、私たちは失われた命に敬意を表します」と述べた。

日本の友人や同僚と強く立ち向かう考えも示し、最後に「(彼ら、彼女らの)回復力、勇気、強さを称賛します」とつづり、日本国旗を添えた。ツイート投稿時刻は日本時間午後2時46分だった。

[2]ツイッターが音声SNS「Clubhouse」対抗の新機能、4月に全世界で

米ツイッターが、ライブ・オーディオ機能を全世界で展開する計画だと、ロイターが3月11日に報じた。2021年2月から「スペーシズ(Spaces)」と呼ぶ音声によるライブ討論機能を約1000人の利用者を対象にテストしている。

米テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)や米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOなどが参加して人気に火が付いた音声SNSアプリ「Clubhouse(クラブハウス)」と競合するサービスだという。

「21年4月までに世界のすべての利用者に提供できるようにしたい」と広報担当者は述べている。

ツイッターは21年2月25日に開いたアナリスト向け説明会で、23年までに売上高を倍増させることなどを柱とする経営計画を発表。新たな機能やサービスの導入を加速させるとしていた。

[3]アップル、「iPhone 12」のインド生産を開始

米アップルがインドでスマートフォンの現行モデル「iPhone 12」の製造を開始したと、ロイターが3月11日に報じた。声明で「地域のお客様のためにインドでiPhone 12の製造を始められたことを誇りに思う」と述べた。

アップルは製造委託先を明かしていないが、関係者は、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン)が南部タミルナドゥ州に持つ工場で製造すると話している。

アップルは、米中貿易摩擦のリスクを回避するため、製造拠点を中国から他の国に移している。20年9月には、委託製造業者である台湾3社がインドでのスマートフォン生産に計9億米ドル(約1000億円)を投じる計画だと報じられた。

インド政府の生産連動型補助金制度を活用するもので、鴻海は約400億ルピー、緯創資通(ウィストロン)は約130億ルピー、和碩聯合科技(ペガトロン)は約120億ルピーを投じる。

これらの金額のすべてがアップル製品に向けられるかどうかは分からないが、関係者は大部分がiPhoneの生産拡大に特化すると話していた。

ロイターは20年11月、鴻海傘下の富士康がベトナムでアップルのタブレット端末「iPad」やノートパソコン「MacBook」を生産する計画だと報じた。北東部バクザン省の工場で組立ラインを準備中で、21年前半に操業を開始する予定。台湾の調査会社によると、iPadはこれまですべてが中国で組み立てられており、他国への移転は初めてだという。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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