Yahoo!ニュース

いよいよ次回、遊郭編放送開始「鬼滅の刃」ここまでの盛り上がりを振り返る

小新井涼アニメウォッチャー
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 パンフレット 豪華版収納BOX表紙(筆者撮影)

いよいよ今週末から完全新規映像化となる「遊郭編」の放送がスタートするテレビアニメ「鬼滅の刃」。

それに先立ち10月からは、劇場版の「無限列車編」が、テレビアニメ版として放送されてきました。

新たなテレビシリーズが待望される中、完全新作エピソードや新規カット等が追加されているとはいえ、ファンは映画館で何度もみて、既に映像ソフトさえ持っている「無限列車編」の放送に、当初は『そこまで盛り上がらないのでは?』と思った人もいるかもしれません。

果たして実際の放送はどのような反響を生んだのでしょうか。

ここまでのテレビ放送の盛り上がりを改めて振り返ってみます。

■尽きない話題

完全新作エピソードである第1話「炎柱・煉獄杏寿郎」の放送を終え、いよいよ「無限列車編」の本編が放送された第2話最速放送日。

実は今回の特殊な放送形態について知らなかった一部の視聴者からは、『劇場版の細切れ?再放送?』といったがっかりという声も起こりました。

しかし一方で、それをみたファンからは、その声をフォローする今回の放送形態や新規カットについて説明する投稿も急増。

結果的にトレンド欄を関連ワードで賑わせるなど、変わらぬ本作への高い注目度を窺わせる出来事となります。

その後も、むしろ何度も鑑賞してきたからこそ分かる新規カットへの注目や、原作ファンも嬉しいネタが盛り込まれた新作次回予告などへの反響もあり、毎週のように放送時はトレンドに挙がる盛り上がりをみせ続けた本作。

そんな中、毎回新規カットを注意深く探すあまり、こうした出来事が話題になったこともありました。

こちらは11月15日配信の無限列車編第5話について、ファンの間で『Netflixでしかみられない新規カットがある!』と話題になっていたところ、実はそれが編集途中の映像が誤って配信されていたもので、謝罪ののち本来の映像に差し替えられたという出来事です。

該当箇所を確かめるべく改めてNetflixで5話を視聴したファンの反響や、その後上記お知らせを受けて『そんなことがあるの!?』『めちゃくちゃレアじゃん』『みたかった』といった声もあり、その週は放送・配信開始後も話題に挙がり続けていました。

決してポジティブな出来事ではないのですが、15日中に差し替えが行われたにもかかわらず、すぐに新規カットが発見され、なおかつそれが劇場版・テレビ放送・他の配信サイトでも配信されていないらしいと瞬く間に広がったことからは、ファンの変わらぬ並々ならない本作への熱量を感じます。

■「遊郭編」に繋がる熱気

こうして昨夜、ついに最終話を迎えた「無限列車編」のテレビアニメ版放送。

劇場版にあたる本編へ突入した2話以降からは、『みたことあるから』と離脱する人もいたものの、視聴率も第1話の10.0%以降、2話8.0%、3話7.0%、4話6.4%、5話5.7%、6話6.6%と、深夜アニメとしては異例の数字をキープしてきました。

昨夜の放送時は「煉獄さん」がトレンド1位になると共に、早速「宇随さん」もトレンド入りを果たすなど、次週から始まる「遊郭編」に寄せられる期待の高さも窺えます。

確かに、既に何度もみたことのある内容の改めての放送ということで、社会現象と言われ始めた当初や日本の歴代興行収入最高記録を塗り替えた劇場版公開時と比べてしまうと、“これまで以上”といえる盛り上がりではなかったかもしれません。

しかし毎週の放送への反響、話題になった際の注目度をみるに、今回の放送は完全新規映像化となる「遊郭編」に向けて、既に大きすぎるほど燃え上がっている本作への人々の熱気を、絶やさず燃やし続けるものとなっていたのではないでしょうか。

2019年以降、これまでにみたことのない盛り上がりを維持し続ける「鬼滅の刃」。

「無限列車編」の放送を経ての来週からの「遊郭編」への反響も、やはりまだまだ見逃せないものとなっていきそうです。

アニメウォッチャー

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。 KDエンタテインメント所属。 毎週約100本以上(再放送、配信含む)の全アニメを視聴し、全番組の感想をブログに掲載する活動を約5年前から継続しつつ、学術的な観点からアニメについて考察、研究している。 まんたんウェブやアニメ誌などでコラム連載や番組コメンテーターとして出演する傍ら、アニメ情報の監修で番組制作にも参加し、アニメビジネスのプランナーとしても活動中。

小新井涼の最近の記事