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連休明けで忙しい人にも:5分でわかる2020年オススメ新作夏アニメ

小新井涼アニメウォッチャー
(c) “JAPAN SINKS : 2020”Project Partners

7月も終わりに近づき、夏クールの新作アニメもほとんどが放送・配信を開始しました。とはいえ、今期も新型コロナウィルスの影響でクール突入前から放送延期のお知らせが相次ぎ『そもそも今何を放送しているの?』という方も多いと思います。

2020年夏アニメのラインナップは現在どのようになっているのでしょうか。調べる時間がないという忙しい人でも、さくっと5分でチェックできる新作一覧と共に、今期の作品傾向を紹介します。

■今期の傾向1:作品本数の微減

既に放送・配信が始まっている7月以降初出の新作夏アニメは32本。さらにこのうち8本は、春クールに延期が決まり夏からの放送に切り替わった作品なので、元からの夏アニメだけを数えると、その数は30本を下回ります。この1年は、毎クール少なくとも40本前後、多い時には60本もの新作アニメがリリースされていたことを考えると、作品本数は微減傾向にあるようです。

既に秋以降のアニメにも放送延期がアナウンスされている作品が出ており、放送時期のスライドやそれに伴う新作作品数の増減は、今後もしばらく続くことが予想されます。

■今期の傾向2:海外原作の存在感

今期の作品傾向としては、海外原作のアニメが存在感を示しています。

オンラインRPG「アラド戦記」を原作とした「アラド:逆転の輪」や、アプリゲーム「崩壊3rd」を原作とした「戦乙女の食卓」、同じくアプリゲーム原作の「恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~」やWEB小説原作の「異常生物見聞録」は、全て中国原作の作品です。元々中国原作のアニメはコンスタントに放送されていましたが、1クールにこれだけ集まるのは久々になります。

加えて今期のハイライトとなっているのが「THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール」という作品です。春クールに放送されていた「神之塔-Tower of God-」と同じく、NAVER WEBTOONで連載されている韓国の漫画を原作としていることに加え、日本のポップカルチャーコンテンツを中心としたアメリカの配信プラットフォーム・Crunchyroll(クランチロール)の一社製作による”Crunchyrollオリジナル”を大々的に掲げている点でも注目を集めています。(※これまでも、クランチロールが製作委員会に参加していたアニメはありましたが一社製作作品が日本でも放送されるのは初めて)

韓国の漫画×アメリカの配信プラットフォーム×日本のアニメ制作会社(MAPPA)というちょっとした多国籍アニメが、どのような化学反応を起こしていくのか、海外の反応も含めて要注目です。

 

■5分でわかる:2020年新作夏アニメ一覧

今回紹介するのは、今月7月1日から本日までで既に放送・配信が開始されている32本の新作夏アニメです。知らなかった作品や、直感的に「気になる!」と思う作品をみつけましたら、タイトルから公式サイトに飛んでいただき、あらすじや内容を深堀りしてみてください。

※50音順、◆=春から夏へ延期された作品

※作品ジャンル(青春、ファンタジー、ほのぼの、アクション、SF、コミカル、ホラー、恋愛)

※筆者が各作品の第1話を視聴した上で、作品ジャンルと、僭越ながら独断と偏見による魅力的だったポイントを一言添えております

◆「天晴爛漫!」(アクション)

凸凹コンビで挑む蒸気自動車レースは浪漫満載です。

アラド:逆転の輪」(ファンタジー)

世界観と大筋の目的、その背景が語られる第0話は原作未プレイ者にも嬉しいです。

戦乙女の食卓」(ほのぼの)

予想以上にお料理メインで驚きます。最後にレシピの親切設計です。

異常生物見聞録」(ファンタジー、コミカル)

懐かしい雰囲気のドタバタ具合にほっこりします。おまけのショートアニメは語学勉強にも。

宇崎ちゃんは遊びたい!」(青春、コミカル)

構ってこなくなった途端絶対寂しくなりそうな絶妙なウザカワ具合がたまりません。

うまよん」(コミカル)

そうくるか!という感じの競馬(風)実況が楽しすぎます。

炎炎ノ消防隊 弐ノ章」(ファンタジー、アクション)

アクションの格好よさから各キャラクターの魅力や関係性がぎゅっと贅沢に詰まった第1話は2期から視始める人も楽しめそうです。

おばけずかん」(コミカル、ホラー)

少し不気味でそれ以上にポップで可愛い、怖いお話が苦手でも楽しめる1作です。

彼女、お借りします」(恋愛)

ひと筋縄じゃいかないレンタル彼女との関係性と波乱の予感に思わず続きが気になってしまいます。

巨人族の花嫁」(ファンタジー、恋愛)

意外な導入に、そこからどうタイトル回収にいくのか思わず引き込まれてしまいます。

GREAT PRETENDER」(アクション)

脳が痺れるような騙し合いと疾走感が痛快で必見な凄腕詐欺師達のドラマです。

GETUP!GETLIVE! #げらげら」(コミカル)

さくっとみられるデフォルメキャラの漫才に笑って癒されます。

恋とプロデューサー〜EVOL×LOVE〜」(SF)

恋愛ものかな?という第一印象を覆すお仕事×SFなドラマが新鮮で魅力的です。

THE GOD OF HIGH SCHOOLゴッド・オブ・ハイスクール」(青春、アクション)

気持ち良いアクションはもちろん、ソウルの町並みや細かいプロップにも目が行ってしまいます。

GIBIATE the Animation」(アクション、SF)

未知のウィルスにタイムスリップ…てんこ盛りですが分かりやすく、続きが気になります。

◆「食戟のソーマ 豪ノ皿」(青春)

匂いがしてきそうな料理達…空腹時の視聴は大変危険です。

◆「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld 最終章」(ファンタジー、アクション、SF)

続々と到着する援軍と映画のような戦闘に、のっけから鳥肌が止まりません。

デカダンス」(ファンタジー、アクション)

世界観に引き込まれつつの後半の戦闘がとにかく圧巻!!更に意味深な引きに続きが気になってしまいます。

ド級編隊エグゼロス」(SF、コミカル)

全力で振り切っているところがいっそ清々しくて格好いいです。

日本沈没2020」(SF)

日常と非日常の交差が絶妙すぎて、みている間中動悸が止まらず、でも続きが気になってしまいます。

忍者コレクション」(ホラー)

原作「闇芝居」の気配を持ちつつもどこか新鮮で、先がとても気になるスピンオフです。

◆「ノー・ガンズ・ライフ 第2期」(SF)

冒頭にこれまでの説明があるので気になる方は2期からでもぜひ。ED映像見入っちゃいます。

ノクターンブギ」(ファンタジー、コミカル)

スキットのような画面が不思議で、みていて新鮮です。濃すぎる人外さんたちも魅力的。

ピーター・グリルと賢者の時間」(ファンタジー)

近年稀に見る朝チュンとど修羅場の予感が見事です。

◆「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」(アクション)

事件を本当に”金で解決”していく姿は痛快そのものです。

◆「放課後ていぼう日誌」(青春)

海釣りの楽しさと美味しさが目一杯詰まってます。

魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~」(ファンタジー)

一周以上周って振り切ってしまっている主人公の最強さが痛快です。

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 第2期」(ファンタジー、ホラー)

誰もが知ってる身近な怪異の解決から新キャラとの対決へ。のっけからぐんぐん引き込まれます。

モンスター娘のお医者さん」(ファンタジー)

異種族との交流をお医者さん目線でというのは新鮮です。助手との関係の微笑ましさも。

◆「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」(青春)

いつも通りの安心感の中に、完結に向かっている切ない雰囲気がほんのり漂っているのがたまりません。

Lapis Re:LiGHTs」(ファンタジー)

魔女の子たちはもちろん、魔法学院の内装や授業内容が可愛いくて楽しくて夢中になります。

◆「Re:ゼロから始める異世界生活 第2期」(ファンタジー)

初っ端からずしりとくる逆境が辛いのですが、一方でそうそうこれなんだよとすごくしっくり。魅了されます。

■その他の作品

上記以外には、6月に配信が開始された「バキ 大擂台賽編」や、地上波初放送となるNetflixオリジナルアニメ「A.I.C.O. Incarnation」と「HERO MASK」、千葉テレビ限定で放送されている「超普通都市カシワ伝説R」が7月より放送されています。

その他にも、7月放送開始予定がアナウンスされている「歌うサッカーパンダミファンダ」や、7月30日から配信開始予定の「トランスフォーマー: ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー」、8月27日配信予定の「アグレッシブ烈子」シーズン3、8月28日配信予定の「バトルスピリッツ 赫盟のガレット」が、今後リリース予定です。

昨日までの4連休は、過去の名作や気になっていた作品を”一気見”するのにうってつけだったかと思います。一方、まとまった時間が取れない平日でも、会社や学校終わりの空き時間に少しずつ楽しめるのが現行の放送中アニメです。

上記の新作アニメもそのほとんどが配信サイトで視聴可能なので、まだ話数もそこまで進んでいない今でしたら十分追い付くことができます。『家にいる時間が増えたので最近配信サイトに加入した』という方などは、連休が終わってからも、放送中アニメを楽しむためにそれらを活用してみるのもいいのではないでしょうか。

※7月27日23:48 「アグレッシブ烈子」シーズン3追記

アニメウォッチャー

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。 KDエンタテインメント所属。 毎週約100本以上(再放送、配信含む)の全アニメを視聴し、全番組の感想をブログに掲載する活動を約5年前から継続しつつ、学術的な観点からアニメについて考察、研究している。 まんたんウェブやアニメ誌などでコラム連載や番組コメンテーターとして出演する傍ら、アニメ情報の監修で番組制作にも参加し、アニメビジネスのプランナーとしても活動中。

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