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「NBAを見るのが最も至福なとき」と語るBTS SUGAの熱いバスケットボール愛とジャパンゲームズ

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
ウォリアーズのユニフォームを手にするBTSのSUGA(本人公式インスタグラムより

 3年振りに開催されるNBAのジャパンゲームズ。昨季のNBA王者、ゴールデンステート・ウォリアーズと八村塁が所属するワシントン・ウィザーズが、9月30日と10月2日にさいたまスーパーアリーナで対戦する。

 今回の試合は公式戦ではなくプレシーズン・ゲーム(オープン戦)だが、コートサイドのVIP席が定価42万円と、アメリカでの公式戦以上の強気な値段設定となっている。それでもウォリアーズとウィザーズという日本で人気の2チームの試合が見られるとあり、チケットは2試合分ともに前売りで完売という状況だ。

ウォリアーズとウィザーズが日本に向けて出発

 MVPに2度選ばれ、今季の年俸がリーグ最多の4807万ドル(約69億円)のステファン・カリー率いるゴールデンステート・ウォリアーズは、現地9月27日(日本時間28日)にサンフランシスコ国際空港を出発して、日本に向かった。

 対するウィザーズも同じく現地27日に首都、ワシントンDCから東京に向けて出発した。

熱狂的NBAファンとして知られるBTSのSUGAが一足先に来日

 そんな両チームの選手たちよりも一足先に来日したのが、人気グループBTSのSUGA(シュガ)だ。

 SUGAは熱狂的なNBAファンとして知られ、昨年11月末にロサンゼルスでコンサートを開催した際には、オフの日にロサンゼルス・クリッパーズの試合を観戦に訪れたこともある。

 学生時代にはバスケットボール部に所属していたSUGAは、「昔は8割の確率でフリースローを決めていた」と豪語するほどの名シューター。

 SUGAの本名はミン・ユンギと言うが、芸名の由来は、肌が砂糖のように白く、笑顔も砂糖のように甘いからという説や、ヒップホップで中毒性があるという意味からという説の他に、バスケットボールでユンギのポジションであるシューティング・ガードから取ったという説もある。

 2015年に発売されたミニアルバム「花様年華 pt.1」では、バスケットボールをモチーフとした曲に「人生で最も美しい瞬間」と名付けるほどバスケットボールに対して深い愛情を抱いている。

 また、ダイナマイトのミュージック・ビデオ撮影の際にも、空き時間にメンバーたちと一緒にバスケットボールをプレーして楽しんでいた。

 9月27日に日本へ到着したSUGAは、NBAジャパンゲームズに行くとは明言してないが、自身のインスタグラムにウォリアーズのユニフォームを手にした写真をアップ。「NBAを見るのが最も至福なとき」というSUGAなだけに、このタイミングからして、かなりの高い確率でジャパンゲームズに訪れそうだ。

 BTSの公式ツイッター・アカウントがSUGAがインスタグラムにアップした写真をポストすると、カリーが「もうすぐ会おう!」と反応。インスタグラムのストーリーでもSUGAに向けてメッセージを送っていることも、SUGAがジャパンゲームズに来る期待を高めている。

 SUGAとカリーのやり取りは、ESPNなどの主要メディアがニュースとして取り上げたほどに、アメリカでも注目を集めている。

 ウォリアーズは昨季にK-POPグループの『GOT7』とコラボレーションをして、タイ人メンバーのベンベンが公式大使に就任。GOT7のファン(通称:アガセ)のパワーに後押しされて、ウォリアーズのアンドリュー・ウィギンスはオールスターの先発メンバーに初選出されている。

 「僕は王道的なチームよりも、弱いチームの方が好きなんだ」と2021年のインタビューで答えていたSUGAはポートランド・トレイルブレイザーズのファンだと公言していたが、今回を機に現在のNBAで最も強いチームであるウォリアーズに『推し変』するかもしれない。

 お気に入りの選手はブレイザーズのダミアン・リラードだとも言っていたが、こちらもカリーに推し変しそうだ。

 今年2月半ばにはインスタグラムのストーリーにウォリアーズの試合動画をアップしたこともあるSUGAは、ウォリアーズも気になるチームではあったようだ。ただし、その試合でウォリアーズは相手チームに逆転のブザービーターとなる3ポイントシュートを決められて、1点差で負けてしまった。

 王道なチームは好きではないと言いながらも、過去のBTSライブでは王道中の王道であるシカゴ・ブルズのユニフォームを着てパフォーマンスをしたこともあるので、ウォリアーズに推し変する可能性は高そうだ。

ウォリアーズのエース、ステファン・カリー(撮影:三尾圭/USA TODAY Sports)
ウォリアーズのエース、ステファン・カリー(撮影:三尾圭/USA TODAY Sports)写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 これまではNBAファンだけから注目を集めていたNBAジャパンゲームズだが、SUGAの参戦によりこれまでNBAには興味を示してこなかった数百万人のアーミーたち(BTSのファン)も注目するイベントになることは間違いなさそうだ。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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