ナ・リーグ西地区天王山決戦、ドジャースが劇的な3連勝でDバックスから首位奪回!

9月2日のダイヤモンドバックス戦でサヨナラ打を放って喜ぶドジャースのケンプ(左)

 アリゾナ・ダイヤモンドバックス、コロラド・ロッキーズ、そして地区6連覇を狙うロサンゼルス・ドジャースの三つ巴の戦いとなっているナショナル・リーグの西地区。

 8月29日(日本時間30日)の時点ではダイヤモンドバックスが地区首位を走り、0.5ゲーム差の2位にロッキーズ、1.0ゲーム差の3位にドジャースがひしめき合う大混戦だった。

 30日からはロサンゼルスでドジャースとダイヤモンドバックスが4連戦を戦ったが、この4試合全てが熾烈なペナント争いを繰り広げるチーム同士の直接対決に相応しい好ゲームで、初戦は2点差、最後の3試合は1点差の緊迫した試合だった。

ドジャースとダイヤモンドバックスの首位攻防戦は4試合全てが僅差の白熱した試合となった(三尾圭撮影)
ドジャースとダイヤモンドバックスの首位攻防戦は4試合全てが僅差の白熱した試合となった(三尾圭撮影)

 初戦はダイヤモンドバックスの先発、ロビー・レイが6回途中までを1失点、9奪三振に抑えると、ブラッド・ジグラー、ジェイク・ディッカーマン、平野佳寿、アンドリュー・チェイフィンと小刻みな継投策でドジャース打線を無失点に抑え、最後は守護神のブラッド・ボックスバーガーが今季31セーブ目を上げた。

 デビッド・ペラルタがドジャース先発のリッチ・ヒルから3点本塁打を放ち、3対1で5連勝中だったドジャースから白星を奪った。

 今季30ホールド目を上げた平野は、自ら許した2連打で1死1、3塁のピンチを招いたが、マット・ケンプをダブルプレーに打ち取り、「ゲッツーを取れたのは出来すぎかもしれないですけど、最高の形で終われてよかった」と笑顔を見せた。

 「自分はルーキーなので、思い切って投げるだけ」と言う平野は、負ければ同率首位に並ばれる直接対決の初戦を制したことに対しても「俺は1位だと思ってやっている選手は(チーム内には)いない。そういうところが今日はみんな一丸となって出たんだと思います。ここから1試合1試合が勝負」と兜の緒を締め直した。

ドジャース戦で好投したダイヤモンドバックスの平野佳寿(三尾圭撮影)
ドジャース戦で好投したダイヤモンドバックスの平野佳寿(三尾圭撮影)

 続く2戦目はエースのザック・グレンキーを送ったダイヤモンドバックスは、初回にドジャースの先発の柳賢振から主砲のポール・ゴールドシュミットの2ラン・ホームランで2点を先取。

 グレンキーは3回に1点を失ったが、危なげない投球で6回まで1点のリードを守った。

 試合が動いたのは、7回裏。1回以降は立ち直って好投を続けていた柳の代打に起用されたエンリケ・ヘルナンデスが代打同点ソロ本塁打をライトスタンドに叩き込んだ。

 続く8回裏にはジャスティン・ターナーがグレンキーから勝ち越しのソロ本塁打を放つと、ドジャースは守護神のケンリー・ジャンセンを9回のマウンドに送り、1点差の勝利を手にした。

7回に同点本塁打、8回に痛恨の勝ち越し本塁打を許したダイヤモンドバックスのザック・グレンキー(三尾圭撮影)
7回に同点本塁打、8回に痛恨の勝ち越し本塁打を許したダイヤモンドバックスのザック・グレンキー(三尾圭撮影)

 ドジャースの絶対的エース、クレイトン・カーショウが先発した第3戦は、カーショウが7回までに2本のソロ本塁打のみの2失点に抑える気迫の好投を見せたが、ドジャース打線はパトリック・コービンの前に5回まで3安打、7奪三振に抑えられ、得点を奪えない。

 6回には「自分の投球をすることだけを考えている」と言う平野が3者連続三振で、チームメートのアーチー・ブラッドリーに並ぶリーグ最多の31ホールド目を記録。

 8回に登板した前田健太も平野に負けじと2者連続三振を含む、3者凡退に抑えると、8回裏にようやく打線が目を覚ました。

 ターナーが内野安打、マニー・マチャドが四球で歩き、1死1、2塁のチャンスを迎えると、マット・ケンプが逆転の3点本塁打を放ち、マエケンに今季8勝目が転がりこんできた。

 「いい流れを持っていけた。(チームが)最終的に一番上にいられるように頑張るだけ」とマエケンはクールに語ったが、これで両チームが同率首位で並んだ。

リリーフ登板で今季8勝目を手にしたドジャースの前田健太(三尾圭撮影)
リリーフ登板で今季8勝目を手にしたドジャースの前田健太(三尾圭撮影)

 勝ったチームが単独首位に浮上する第4戦も、これまでの3試合同様に白熱した投手戦となり、1対1の同点で9回表を迎えた。

 9回表に伏兵のダニエル・デスカルソがケレブ・ファーガソンからソロ本塁打を放ち、ダイヤモンドバックスが勝ち越し。9回裏にはボックスバーガーを投入したが、2者連続で四球を与える乱調で降板。守護神に代わって緊急登板したブラッドリーからケンプがサヨナラ二塁打を放って、ドジャースが劇的なサヨナラ勝ちを収めて、8月7日以来となる単独地区首位の座を奪回した。

2試合続けて殊勲打を放ち、チームメートからゲータレード・シャワーを浴びせられるドジャースのマット・ケンプ(三尾圭撮影)
2試合続けて殊勲打を放ち、チームメートからゲータレード・シャワーを浴びせられるドジャースのマット・ケンプ(三尾圭撮影)

ここ9試合を8勝1敗と絶好調なドジャースだが、シーズン最後の1ヶ月はロッキーズと6試合、ダイヤモンドバックスとも敵地で3試合と厳しいスケジュールが待ち受けている。地区優勝は最後の最後までもつれそうなナショナル・リーグ西地区の三つ巴の戦いから目が離せない。

 それぞれのチームでブルペンの中心的存在を担うダイヤモンドバックスの平野とドジャースの前田の活躍が、両チームの地区優勝の鍵を握る。