極寒で試合中止の大谷、背番号42番の披露は幻に。次回登板はサイ・ヤング賞投手との投げ合い

試合中止で17日のレッドソックス戦にスライド登板する大谷翔平(三尾圭撮影)

 現地4月15日(日本時間16日)のロイヤルズ戦に先発予定だったエンゼルスの大谷翔平だが、氷点下の悪天候のために試合が中止となり3度目の先発は17日のレッドソックス戦までお預けとなった。

 ロイヤルズの本拠地「カウフマン・スタジアム」は、前日から降った雪が軽くフィールドに残り、球場名物の滝の周りのフェンスは氷柱に覆われていた。試合開始前の気温はマイナス1℃で、大谷が試合の準備のためにフィールドへ出て行こうとするタイミングで中止が発表された。

 カンザスシティでの試合だけでなく、五大湖周辺のデトロイト、クリーブランド、シカゴ、ミネソタの5球場での試合が中止に。

 岩手県出身で、プロ入り後は北海道でプレーしていた大谷だが、北海道では天候に左右されないドーム球場だったし、高校時代にも氷点下での登板経験はなし。

 「今日、投げたとしても、良い経験として自分のものになると思っている」と語ったが、シーズン序盤のこの時期に悪条件の中での登板はケガに繋がりかねないだけに、球団フロント陣は中止の発表に胸を撫で下ろしていてもおかしくはない。

 メジャーリーグでの人種の壁を打ち破ったジャッキー・ロビンソンがメジャーデビューを飾ったのは1947年4月15日のこと。ロビンソンの功績を讃えて、メジャーリーグでは毎年4月15日を「ジャッキー・ロビンソン・デー」として、メジャー全30球団の選手、監督、コーチがロビンソンの背番号だった42番を着用する。背番号17番の大谷も、この日だけは42番を着けてプレーするはずだったが、大谷の背番号42番姿は来年のジャッキー・ロビンソン・デーまでお預けとなった。

 エンゼルスのマイク・ソーシア監督は、17日のレッドソックス戦で大谷を先発させると明言。スライド登板の影響に関して聞かれた大谷は、「スライド登板は(日本でも)何回かやってきているので、とくに気持ち的に気負うこともないですし、それはそれとして明後日、頑張れればいい」と口にした。

 氷点下のカンザスシティではなく、温暖なアナハイムで登板できるのは好材料だが、今季のチーム総得点がメジャー最下位と貧打のロイヤルズ(39点)から、エンゼルス(103点)に次いでメジャー2位の得点力を誇るレッドソックス(89点)に相手が変わる。

 「ロイヤルズに合わせていたので、まだ(レッドソックス打線の)データとかは見てなく、これからですけど、素晴らしいチームということには変わりないと思うので、しっかりとデータを見ながら特徴を捉えながら頑張りたい」と大谷は言うが、2日間でレッドソックス対策を立てていく。

 そのレッドソックス戦では、強打線との対戦だけでなく、相手先発投手のデビッド・プライスとの投げ合いにも注目が集まる。

 メジャー経験11年を誇る32歳のプライスは、2012年にサイ・ヤング賞に選ばれた名投手。オールスターに5度選ばれており、サイ・ヤング投票で2位以内に入ったことが3度もある。2015年のオフに7年総額2億1700万ドルの大型契約でレッドソックスにFA移籍してきた。

 32歳でアメリカン・リーグで最高年俸となる3000万ドルを稼ぐ左腕のプライスと、23歳でメジャー最低年俸の54万5000ドルしか手にしない右腕の大谷。打者としてはすでにサイ・ヤング投手から本塁打を放っているが(インディアンズのコーリー・クルーバー)、今度は投手としてサイ・ヤング賞投手に投げ勝つことができるのか。この対決を制することができれば、メジャーの階段をまた1つ上ることになる。

 ここまで13勝2敗(勝率.867)のレッドソックスと、13勝3敗(.813)のエンゼルスは、アメリカン・リーグで勝率が1位と2位同士の対戦で、今秋のプレーオフ前哨戦となる可能性も高い。

 大谷は「カードの初戦というか、休日を挟んでの連戦の初戦なので、すごく大事な試合」と気合いを入れ直した。