ワールド・ベースボール・クラシック。「カード売り上げ最多選手」は誰か。(イチローには誰も及ばず)
今年のワールド・ベースボール・クラシックは米国の初優勝で終わった。大会の観客動員記録も過去最多を更新し、次回大会のさらなる盛り上がりを期待させるものだった。
トレーディングカードの米トップス社では、通常のベースボールカードとは別に、試合の中から好プレー、名場面を選び、24時間限定発売している。同社は、第4回のワールド・ベースボール・クラシックの64場面を野球カードにし、それぞれの試合後に24時間限定で販売した。
64種類のカードのうち、売り上げ最多は米国アダム・ジョーンズ外野手が2次ラウンドのドミニカ共和国戦で見せたスーパーキャッチだ。右中間に入っていきそうなマチャドの打球をタイミングよくジャンプして好捕。1736枚
売り上げ枚数2位は、優勝した米国チームのカード。イエリッチ、スタントン、ジョーンズの3人が星条旗を持っている写真が使用されたもの。930枚
3位は、米国のマーカス・ストローマンが大会MVPに選ばれたことを記念するカードで751枚だった。
日本代表選手もカードになって販売された。
松田が初戦のキューバ戦で3ラン本塁打を放ったシーン。239枚
オーストラリア戦での中田の本塁打から。239枚
中国を破り、2次ラウンド進出を決めた試合から、本塁打を打った中田と小林の2人を1枚のカードにしたもの。223枚
3月13日、日本がオランダを延長11回の末に破った試合から中田の適時打。187枚
3月14日 キューバ戦での山田の本塁打。396枚
ワールド・ベースボール・クラシックのベストナインに選ばれた千賀。328枚
同社の24時間限定販売は「トップスナウ」と呼ばれているもので、昨シーズンの売り上げ第1位はイチロー。8月7日にメジャー通算3000本安打を達成したときのカードで、1日24時間で1万1550枚が売れた。
「トップスナウ」で扱われているカードはいずれも一枚9ドル99セント。オンラインで注文を受け付け、受注分だけ販売するオンデマンド方式だ。
トップス社は昨年11月に、記念すべき試合やシーンを切り取った「トップスナウ」は、事業として成功していることを明らかにしている。
通常のベースボールカードではない、記念すべき瞬間、限定発売という、ファンのプレミア感を刺激するのだろう。「トップスナウ」のカードには日付が入っており、裏には、その試合やそのプレーの説明が書かれている。
ただし、WBCのカードの販売については、好プレーや絵柄の選択、国際戦略も含めて、まだまだ、改善の余地があるようにも思える。