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ミック・ジャガーの元カノがメディア王マードックと交際

木村正人在英国際ジャーナリスト
メディア王の新しい恋人ジェリー・ホールさん(写真:ロイター/アフロ)

ロック界のスーパー・スター、ミック・ジャガーの元カノで元モデル、ジェリー・ホールさん(59)が「世界のメディア王」ルパート・マードック氏(84)と交際していると、同氏の傘下にある英高級日曜紙サンデー・タイムズなどが一斉に報じた。

2人の出会いはオーストラリア。マードック氏の家族や親族がジェリーさんを紹介した。これまで交際は秘密にされてきたが、この2~3週間、2人は米カリフォルニアやニューヨーク市でブロードウェイ・ミュージカル「ハミルトン」を鑑賞するなどしてデートを重ねた。

10月31日にロンドンのトゥイッケナム・スタジアムで行われるラグビー・ワールドカップ(W杯)の決勝戦を観戦し、初めてカップルとして公の場に姿を現す予定だ。マードック氏は3番目の妻、中国人女性ウェンディ・デングさん(46)と2年前に離婚している。

マードック氏の親しい友人は英大衆日曜紙メール・オン・サンデーに「2人の関係はとても新しい。一緒にいるのを心から楽しんでいる」と話している。これまでマードック氏は離婚してからいずれも1年以内に結婚していることから、結婚間近との観測が流れている。

マードック氏とジェリーさんの交際を伝えるメール・オン・サンデー紙電子版
マードック氏とジェリーさんの交際を伝えるメール・オン・サンデー紙電子版

ジェリーさんは1977~99年の間、ミック・ジャガーと暮らし、4人の子供を授かった。ミック・ジャガーの浮気が止まらないため別れている。

「ママは男の心をつかんでおくためには、リビングルームではメード、台所では調理人、ベッドルームでは娼婦になりなさいと教えてくれた。私はメードと調理人を雇う。ベッドルームでは少しだけママの教えに従うわ」というジェリーさんの言葉は有名だ。

ミック・ジャガーとの別離については「私は何度も何度も許したわ。でもそれはまったく健全ではなかった」と振り返っている。そのあとミック・ジャガーを忘れるため若い男性を渡り歩いた。

マードック氏の最初の妻は元客室乗務員パトリシア・ブッカーさん(結婚生活1956~67年)。2番目が英スコットランド・グラスゴー生まれのジャーナリスト、アナ・トーブさん(同67~99年)。

38歳年下の3番目の妻(同99~2013年)、ウェンディさんは2011年7月、英議会の公聴会での「武勇伝」で一躍、世間の注目を集めた。マードック氏傘下にある英大衆日曜紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(廃刊)の組織ぐるみの盗聴疑惑で同氏が英議会に招喚された。

その途中、男がシェービングクリームを盛った皿をマードック氏の顔にぶつけようとしたが、ウェンディさんが男を平手打ちした。報道倫理にもとると世間の集中砲火を浴びていたマードック氏を守る「タイガー・ワイフ」と持ち上げられた。

しかしウェンディさんの評判はあまりよろしくない。米国に留学中、ホームステイ先の夫を奪って結婚、米国での永住権を得る。マードック氏も2番目の妻、アナさんから略奪したと報じられている。

マードック氏との離婚原因は衝撃的だ。2012年10月、13年4月、ウェンディさんはマードック氏の留守中にトニー・ブレア元英首相をカリフォルニアの牧場に招いていたことが発覚。

これに激怒したマードック氏はウェンディ氏と離婚、これまで政治的に支援してきたブレア元首相との関係も破棄した。ウェンディさんは昨年2月、ブレア元首相との「出来事」についての暴露本を出版している。

ブレア元首相はウェンディさんとの関係を否定しており、真相は分からない。しかし、「密会」は複数回に及んでいたという。ミック・ジャガーの元カノ、ジェリ―さんはさて、傷ついたメディア王の心を癒せるかどうか。

(おわり)

在英国際ジャーナリスト

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

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