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大河初出演、松下洸平の役はオリジナル #光る君へ #大河ドラマ

木俣冬フリーライター/インタビュアー/ノベライズ職人
「光る君へ」に出演が決まった松下洸平 写真提供:NHK

2024年1月7日から放送がはじまる、大河ドラマ「光る君へ」(NHK)の第7次出演者発表が11月 17日(金)正午より「光る君へ」公式 X (旧twitter)にて行なわれている。

「光る君へ」は平安時代に、千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を書き上げた紫式部ことまひろ(吉高由里子)の物語。

豪華絢爛平安貴族たちに扮する俳優たちが続々発表されているなかで、今回、発表されたのは、三条天皇役・木村達成天皇の側近、藤原顕光役・宮川一朗太道長の 嫡男、藤原頼通役の渡邊圭祐宋の商人・朱仁聡役は浩歌(ハオゴー)と来て、12時40分に発表されたのは、宋の見習い医師・周明役(ヂョウミン)を演じる松下洸平だった。

松下洸平は大河初出演となる。

「光る君へ」の制作が発表されたときから、松下洸平は出演するのではないかと期待されていた。というのは、松下は、制作統括の内田ゆきチーフプロデューサーが手掛けた朝ドラこと連続テレビ小説「スカーレット」(19年度後期)のヒロインの相手役・八郎として出演し、”八郎沼”なるワードも生まれるほど注目されたことと、「光る君へ」の主演・吉高由里子と共演した金曜ドラマ「最愛」(TBS系 21年)でも、ひたむきにヒロインに寄り添う姿が鮮烈だったから。いずれも彼の存在がドラマを盛り上げたのだ。

いま、日本のエンタメ界で、ヒロインに寄り添う人物を演じたら、松下洸平はトップクラスである。きちんと自立した意思を持った真摯なまなざしと、思いやりに満ちた吐息混じりのやわらかい声で、ヒロインに寄り添い続ける。

今回は、まひろ(紫式部)とどんな関係のある役なのか。周明? 何者?と思ったら、「光る君へ」のオリジナルの登場人物だという。

仁聡らとともに宋から越前にやって来た、宋の見習い医師。まひろに宋のことばを教え、二人は親しくなっていく。優しく穏やかだが、どこか謎めいたところがある男

という設定だ。

まひろ(紫式部)には生涯のソウルメイト藤原道長(柄本佑)がいる。柄本佑も、吉高由里子とは「知らなくていいコト」(日本テレビ系 20年)での役の関係性がドラマティックだったので、再共演に期待がかかっているところだが、松下洸平も参入したら、愛が止まらなくなりそうである。

来年の大河は戦より文化と思っていたが、”愛”の割合も高くなるのでは。恋愛に限らない、魂のつながりみたいな感じになるのだろうか。気になる。

大河初出演の松下洸平のコメント

①演じる人物の印象と意気込み

周明は宋で医師を志す青年です。

口数は多くないですが、使命感の強い芯のあるキャラクターだと思いました。

史実にはいないオリジナルの役ということもあり、監督や共演者の皆様と、芝居を重ねながらリアリティーを追求していけたらと思っています。

吉高さんとは約2 年ぶりの共演になるので、またご一緒できるのが今からとても楽しみです。

②大河ドラマ出演歴・思い出など

エンターテインメントが詰まっていて、歴史に詳しくなくても夢中になって見てしまうドラマです。

長きに渡り日本中に愛され続けている大河ドラマに初めて 出演させて頂けること、光栄に思っています。

大河ドラマのオリジナルの人物は重要なことが多い。脚本家が、史実に縛られず、自由に想像力を膨らませることのできる、腕の見せどころでもある。オリジナルの人物が歴史のなかにうまくハマると、ドラマのクオリティーもぐっとあがるのだ。期待したい。

2024年大河ドラマ「光る君へ」

【放送予定】2024年1月~12月

【作】大石静

【音楽】冬野ユミ

【語り】伊東敏恵アナウンサー

【スタッフ】

制作統括:内田ゆき、松園武大 

プロデューサー:大越大士、高橋優香子

広報プロデューサー:川口俊介

演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう ほか

フリーライター/インタビュアー/ノベライズ職人

角川書店(現KADOKAWA)で書籍編集、TBSドラマのウェブディレクター、映画や演劇のパンフレット編集などの経験を生かし、ドラマ、映画、演劇、アニメ、漫画など文化、芸術、娯楽に関する原稿、ノベライズなどを手がける。日本ペンクラブ会員。 著書『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、ノベライズ『連続テレビ小説 なつぞら』『小説嵐電』『ちょっと思い出しただけ』『大河ドラマ どうする家康』ほか、『堤幸彦  堤っ』『庵野秀明のフタリシバイ』『蜷川幸雄 身体的物語論』の企画構成、『宮村優子 アスカライソジ」構成などがある

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