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スズ子VS 羽鳥 白熱するレッスン 趣里と草彅剛は現場でどうだった #ブギウギ #朝ドラ

木俣冬フリーライター/インタビュアー/ノベライズ職人
「ブギウギ」より 写真提供:NHK

本当に現場で息ピッタリ

朝ドラこと連続テレビ小説「ブギウギ」第29回では、スズ子(趣里)が羽鳥(草彅剛)の自宅で歌のレッスンを受け、これまでにないグルーヴ感のようなものが生まれた。

スズ子のノリに羽鳥が反応して、ぐんぐん熱が上がっていく。もちろん演技なのだが、演技を超えて趣里さんと草彅さんの俳優としてのセッションを行っているような盛り上がりを感じた。

制作統括の福岡利武チーフプロデューサーは、趣里さんと草彅さんが「本当に現場で息ピッタリという感じです」と語る。

「趣里さんも草彅さんも、台本を深く読まれているからこそ、あそこまでの芝居になったのだと思います。撮影の順番は必ずしも時系列に沿って行われてはいませんが、スズ子と羽鳥の関係がじょじょに完成して行く流れを見事に演じてくださっています。2人とも響き合うところがあるみたいで、現場でも楽しそうなんです。すごく自然に芝居をされています」

第30回は、いよいよ本番のステージ。ふたりの関係の第1段階の完成のようなものが見られそうだ。

「これから先も、音楽を作っていく上での、趣里さんと草彅さんとの楽しいお芝居がまだまだ続いていきます」と福岡CP。

モデルの服部良一さんのレッスンは、食事の時間も取れないほどだった

羽鳥のモデルである作曲家・服部良一さんも、実際、稽古がすごく厳しかったそうだ。

「稽古に没頭するあまり時間が経つことを忘れて、笠置シヅ子さんは食事を摂ることができないままずっと練習していたことがエピソードとして残っています。『ブギウギ』の羽鳥さんも、決して妥協せず、スズ子でないとできない領域を目指しています。具体的に指示してその通りに歌わせるのではなく、スズ子の中から湧き上がるものに期待して、これまで見たことないところに行きたい、面白い歌にしたいと、ジャズのセッション的に作っていくんです。ただ、真剣な時はすごく真剣ですが、基本は明るく前向きな人なので、稽古が終わったあとは、第29回のように、夜道をふたり連れ立って歌いながら歩くなんてこともある。だって楽しくなったじゃん、気分最高だよって、感じたことに忠実なんですね。セリフの中でも『(羽鳥は)笑う鬼だよ』と言われていますが、まさにそういう人なんです」(福岡CP)

【放送】

総合【毎週月曜~土曜】午前8時~8時15分 *土曜は一週間を振り返ります

BSプレミアム【毎週月曜~金曜】午前7時30分~7時45分

BS4K【毎週月曜~金曜】午前7時30分~7時45分

【作】足立紳 櫻井剛 <オリジナル作品>

【音楽】服部隆之

【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里

【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)

【出演】趣里 水上恒司 / 草彅剛  菊地凛子 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎 ほか

【概要】大阪の下町の小さな銭湯の看板娘・福来スズ子(趣里)は歌や踊りが大好きで、道頓堀に新しくできた歌劇団に入団し活躍後、上京。そこで、人気作曲家・羽鳥善一(草彅剛)と出会い、歌手の道を歩みだす。“ブギの女王”と呼ばれた人気歌手・笠置シヅ子をモデルにした、大スター歌手への階段を駆け上がる物語。

フリーライター/インタビュアー/ノベライズ職人

角川書店(現KADOKAWA)で書籍編集、TBSドラマのウェブディレクター、映画や演劇のパンフレット編集などの経験を生かし、ドラマ、映画、演劇、アニメ、漫画など文化、芸術、娯楽に関する原稿、ノベライズなどを手がける。日本ペンクラブ会員。 著書『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、ノベライズ『連続テレビ小説 なつぞら』『小説嵐電』『ちょっと思い出しただけ』『大河ドラマ どうする家康』ほか、『堤幸彦  堤っ』『庵野秀明のフタリシバイ』『蜷川幸雄 身体的物語論』の企画構成、『宮村優子 アスカライソジ」構成などがある

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