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ヤクルト3年ぶりのCS進出! 小川監督は球団史上3人目の3度目Aクラス

菊田康彦フリーランスライター
ヤクルトが3年ぶりのCS進出を決めた10月1日のスコアボード(筆者撮影)

 東京ヤクルトスワローズが10月1日に本拠地・神宮球場で行われた読売ジャイアンツ戦に8対5で勝利。今シーズンの3位以上が確定し、セ・リーグ優勝した2015年以来、3年ぶり5回目のクライマックスシリーズ(CS)進出が決まった。

 ヤクルトはこの試合、先発の小川泰弘が7回1失点の好投を見せると、打線も大引啓次の2打席連続本塁打などで、これまで苦手にしていた巨人の先発・吉川光夫を攻略。さらに雄平の3ランでリードを広げ、終盤の巨人の反撃を振り切って勝利。対巨人戦では7年ぶりのカード勝ち越しも決めた。

 昨年は球団史上ワーストの96敗を喫して最下位に沈んだヤクルトだが、今シーズンは4年ぶりに復帰した小川淳司監督の下、セ・パ交流戦で初の最高勝率球団になるなど躍進。前半戦終了時点では最下位に沈んでいたものの、後半戦はリーグ優勝した広島東洋カープを上回る勝率で、現在は2位に着けている。

ヤクルトのAクラス入り監督(※は10月1日現在の順位、筆者作成)
ヤクルトのAクラス入り監督(※は10月1日現在の順位、筆者作成)

 小川監督は2011、2012年にチームをそれぞれ2位、3位に導いており、これで3度目のAクラス入り。ヤクルトをAクラスに導いた監督は、前身の国鉄スワローズ時代から数えて10人いるが(表:ヤクルトのAクラス入り監督)、3度のAクラス入りは野村克也監督(5回)、若松勉監督(4回)に次いで球団史上3人目となる。ただし、野村、若松両監督の時代にCSはなく、3度のCS出場は小川監督ただ1人(CS出場は、ほかに2009年の高田繁監督と2015年の真中満監督)。

 なお、ヤクルトは10月2日の横浜DeNAベイスターズ戦(神宮)の結果しだいで今シーズンの2位が確定する可能性があり、そうなればCSファーストステージを本拠地・神宮球場で開催することが決定する。

フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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