銃口を向けられたシーンも! ヤンキースGMが見舞われた車泥棒騒動の取り調べ動画を地元警察が公開

車泥棒嫌疑で緊迫した取り調べを受けたブライアン・キャッシュマンGM(写真:ロイター/アフロ)

【ヤンキースGMが見舞われた車泥棒騒動の取り調べ動画が公開】

 つい先日日本でも報じられたのだが、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMがとんでもない災難に見舞われたのをご存じだろうか。

 同GMは8月9日に自家用車でコネチカット州を運転中、地元警察から銃を携行した車泥棒と勘違いされ、パトカーに取り囲まれ警官から銃口を向けられ取り調べを受けるという事態に巻き込まれたのだ。

 その取り調べを受けている一部始終が、担当警官が装備していた小型カメラで撮影されており、このたび警察が動画を公開したため、地元TV局がSNS上にアップしている。

【銃口を向けられながらも冷静に対処】

 動画をチェックしてもらえば理解できるように、実に緊迫したシーンが映し出されている。

 警察としてはキャッシュマンGMが銃を携行した車泥棒だと考えて現場に向かっているので、最初はかなり緊張した態度で対峙しているのが分かる。さらに車から降りたキャッシュマンGMに対して銃を向けている様子もしっかり映し出されている。

 こうし警察に対し、キャッシュマンGMは慌てることなく冷静に対処している。警察の要求にきちんと従い、緊迫した雰囲気を落ち着かせようとしているのが分かる。また警官もすぐに「あなたのことは良く知っている」とキャッシュマンGMを認識し、途中からは非常に和やかな中で確認作業が進み、最後は警官も謝罪している。

【GMが見舞われた2つの不運】

 この騒動の詳細については『ニューヨーク・ポスト』紙が詳細を報じているので、改めて概略を紹介しておこう。

 まず今回キャッシュマンGMが運転していた車が盗難被害に遭い、警察に被害届を出していた。そして数日後に車は発見され、無事に彼の元に戻ってきていた。本来ならこれで一件落着になるはずだった。

 ところが、だ。被害届け出を受けていたニューヨーク警察が、すでに盗難車が発見されたにもかかわらず、処理ミスでキャッシュマンGMの車を盗難車リストに残したままにしていたのだ。これが1つ目の不運だ。

 そんなことは知る由もないキャッシュマンGMは、戻ってきた車でコネチカット州内を運転していた。そして彼がちょうど運転していた頃に、地元警察の元にキャッシュマンGMと同じ車種、同じ色の車に乗った人物が銃を使ってオフィス内で地元医を脅したというレポートが入っていたのだ。これが2つ目の不運だ。

 そこでキャッシュマンGMが運転する車を発見した警官たちは、レポートを受けた人物の可能性があると考え車のナンバープレートを照合したところ、盗難車リストに入っていることが判明。そうした流れから、車を運転する人物は銃を携行した車泥棒ではないかとの疑いをかけられたのだ。つまり2つの不運が重なったことで起こった騒ぎだったというわけだ。

【もし夜間に起こっていたとしたら…】

 こうして何事も無く終わったから笑い話のように扱われているが、個人的にはあまり笑う気になれない。

 今回は騒動が昼間の出来事だったので、警官もキャッシュマンGMの動きを明確に把握でき、すぐに彼が誰であるかも判別できた。だがもし夜間に起こっていたとしたら、どうだっただろうか。

 見通しが利かない分、警官はより神経質に対峙してくるだろうし、キャッシュマンGMを判別するのも簡単ではなかったはずだ。そうした状況の中で、何か1つでも両者の間で食い違いが起こっていたとしたら…。

 想像を膨らませ過ぎなのかもしれないが、やはり取り調べ動画の冒頭部分にある緊迫したシーンを見れば、本当に無事に済んで良かったと安堵しかない。

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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