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三笘、上田、旗手など今を時めくタレントがズラリ。磐田の新助っ人ドゥドゥが対戦した”日本代表”とは。

河治良幸スポーツジャーナリスト
写真提供:ジュビロ磐田

ジュビロ磐田の”新助っ人”ドゥドゥがブラジルから来日し、Jリーグでのデビューを目指して急ピッチで調整を進めている。

「ジュビロのユニフォームを着てプレーすることで、やる気に満ちて、このチームを助けたいと思っている。自分の持っているものをお見せできれば」

ボランチのポジションで相手にプレッシャーをかけて、攻撃の起点となることを得意としているドゥドゥは主力の遠藤保仁や山本康裕とも異なる強度をもたらせる選手で、サイドバックもこなせるマルチ性を持つ。

「日本の試合はボールポゼッションを大事にする。ボールを持ちながらいろんな展開をして攻撃的ですが、守備でもタイトなマークで相手にやらせない」

そう日本サッカーの印象を語るルイス・エドゥアルドことドゥドゥは名門グレミオにも在籍し、最近ではビラ・ノヴァで主力として活躍した実績を持つが、文武両道の選手でもあり、2019年にはブラジルのユニバーシアード代表としてイタリア大会に参加し、決勝で日本と対戦している。

結果は日本が4−1で勝利して金メダルを獲得。ブラジルは銀メダルだった。7番を付けて奮闘したドゥドゥは「大学選抜で日本の代表チームと戦った経験があり、日本のサッカーを肌で感じた」と語る。当時の経験が日本サッカーのイメージを強めたようだ。

その時にドゥドゥがピッチで対戦したメンバーにはどういう選手がいたのだろうか。改めて松本直也監督が率いたユニバーシアード代表のブラジル戦のスタメンを紹介したい。

GK阿部航斗(アルビレックス新潟)、DFが中村帆高(FC東京)、山原怜音(清水エスパルス)、田中駿汰(北海道コンサドーレ札幌)、山川哲史(ヴィッセル神戸)、MFが高嶺朋樹(北海道コンサドーレ札幌)、三笘薫(川崎フロンターレ→サンジロワース)、紺野和也(FC東京)、山本悠樹(ガンバ大阪)、そしてFWが上田綺世(鹿島アントラーズ)と旗手怜央(川崎フロンターレ→セルティック)だった。途中からは角田涼太朗(横浜F・マリノス)と金子拓郎(北海道コンサドーレ札幌)が出場している。

※カッコ内はプロ入り後の所属クラブ

川崎フロンターレの二連覇に大きく貢献し、現在は欧州に挑戦の場を移している三笘薫や旗手怜央、A代表で最終予選にベトナム戦に先発した上田綺世は言わずもがな、Jリーグのファンならご存知と思うが、所属クラブで主力を担うタレントがズラリと揃っている。

この試合では上田綺世がハットトリックを決めて、旗手怜もゴールを決めた。1点目に上田が決めたPKを獲得したのは三笘で、得意の左から高速ドリブルで二人の間を突破しかけたところを倒された。

2点目も田中駿汰のパスを受けた三笘の鮮やかなスルーパスに抜け出した上田が左足で叩き込んでいる。3点目のゴールは山本と山原のつなぎから、再び三笘が受けて右足でディフェンスとキーパーの間にボールを流し、ファー側から抜け出した旗手が決めた。

そしてブラジルに1点返された後の4点目は右サイドで山川と中村がつなぎ、中央で受けた山本のロングスルーパスに上田が反応して、右ワイドから強烈なシュートを突き刺した。

さて、このブラジルがわの1点を決めたのはドゥドゥだった。FKのセカンドボールだったが、決して大きくない体でボックス内の競り合いに参加しながら、こぼれ球を左足で蹴り込んでいる。

大学選抜とはいえハイクオリティなブラジルの中でも一際存在感を示していたドゥドゥはJリーグの舞台でどんなパフォーマンスを見せていくのか。当日の対戦相手との再会にも注目していきたい。

スポーツジャーナリスト

タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】 https://www.targma.jp/kawaji/ を運営。 『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを製作協力。著書は『ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)など。プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHK『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の”天才脳”」監修。

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