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日産の次世代SUVが次世代デザインをまとって公開【デトロイトショー2018】

河口まなぶ自動車ジャーナリスト

日産自動車は2018年1月16日、デトロイトで開催されているNAIAS・北米自動車ショーにおいて、コンセプト・モデルである3列シートのSUV、「Xmotion(クロスモーション)」を発表した。

このコンセプト・モデルは、「2020年以降の日産ブランドデザインの方向性の一つを示唆する」ものだと、リリースには記されている。

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デザイン的には「伝統的な日本の熟練の技と最新のテクノロジーといった異なる価値、時代、次元をつなぐようデザイン」されているのがポイントで、「相対する考え方や性質をそれぞれ明確に表現しつつ、うまく共存させたという。結果、静かでありながらダイナミック、穏やかでありながらエモーショナル、洗練されていながらタフ」という世界観を表現している。

一方でインテリアは、「伝統的な日本の要素と、フューチャリスティックなライフスタイルテクノロジーの要素を共存させたのが特徴。日本の伝統的な工法や職人の技、素材などが、現代の美意識による新たな解釈を経て、フレッシュなデザインとして昇華し」ているという。

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 またインテリアは、「4+2」というコンセプトのレイアウトを採用。「特に3列に並んだ独立性の高い座席は、2組のカップルと子供やペットなどにも最適な空間を提供するように設計されて」いると記されている。

さらに「また補助席を確保するために、『Xmotion』では、収納式の『ルーフトップボックス』が搭載されて」いるという。「『ルーフトップボックス』はさまざまなバッグやレクリエーションツールを収納するのに十分なフレキシビリティと、走行時の空力性能を両立した、優れたデザインになって」いるという。

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 こうしてみると、まだ純然たるコンセプト・モデルであるが、これが新世代の日産デザインを示唆するモデルであることは簡単に予測できる。特にこれまでの日産車で採用されたVモーショングリルや、ブーメラン型のヘッドランプ等などには新たな解釈が見て取れるし、リアのランプもこれまでとは明らかに異なる世代のデザインとされている。またボディサイドで展開される抑揚も相当に明確なものとなっていることから、このモデル以降でデザインは大きく進化することも予測できる。

 大きな販売ボリュームが見込める北米自動車ショーにおいて、これまでとは路線を変えつつある新世代のデザイン・コンセプトを展開してきたということはまた、今後の重要なモデルを示唆するだろうとも予測できるため、このXmotionは日産の次期主力SUVを意味しているのではないだろうか?

自動車ジャーナリスト

1970年5月9日茨城県生まれAB型。日大芸術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌アルバイトを経てフリーの自動車ジャーナリストに。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。YouTubeで独自の動画チャンネル「LOVECARS!TV!」(登録者数50万人)を持つ。

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