開発主査は26歳!ホンダS660プロトを試乗。

既にYoutubeのライブ(https://www.youtube.com/watch?v=Y7_xLaexnC8)にて、デビューまでのカウントダウンが始まったホンダの軽スポーツ、S660。そのカウントダウンから計算すると、タイマーがゼロとなるのは3月30日の午前10時半前後で間もなくデビューを果たすことになる。

ホンダとしては1991年に送り出した「ビート」以来、久々となる軽オープンスポーツとなるS660。このモデルは昨年の東京モーターショーにコンセプトモデル展示されて長い行列を作ったほか、年頭の東京オートサロン2015にもコンセプトモデルが展示されて大きな話題を呼んだ。そして30日に発表となるわけだが、それに先立ってメディア向けにS660プロトの試乗会が、3月17日に千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイにて開催された。

S660プロトとは、いわゆるプロトタイプであるがほぼ市販版といえるモデルである。その試乗会で挨拶をしたS660のLPL(ラージ・プロジェクト・リーダー=開発主査)を務めた椋本陵氏は、なんと26歳という異例の若さで開発主査に大抜擢された人物。その経緯については今後のニュースで取り上げていく予定だ。

今回の試乗会において筆者は試乗動画を撮影したが、その中で椋本氏は、まさにこれからS660プロトタイプを試乗する私からの「自信のほどは?」という質問に対して、「バッチリです!是非楽しんでください!」と爽やかに答えてくれている。

そんなホンダS660プロトの動画については、Youtubeの筆者のチャンネルに公開したので確認していただければ幸いだ。

【世界初!】ホンダS660に一番乗り!

今回、市販の2シータースポーツカーを久々に世に送り出すホンダだが、実はホンダの市販2シータースポーツカーとF1参戦は必ずシンクロしている。既にホンダは今年F1へ7年ぶりに復帰したわけだが、これまでの歴史を振り返ってもF1参戦前後で必ず市販スポーツカーがデビューしたり販売されている。

例えばホンダのF1初参戦である1964年からの第1期(1964~1968年)には、ホンダ初のスポーツカーであり今回のS660の先祖ともいえるS600/S800が販売された(1964~1970年)。またホンダF1の黄金時代となった第2期(1983~1992年)では、1980年代の初めから開発が始まった国産スーパーカーであるホンダNSXが1990年にデビュー。さらにS660の先代にあたるホンダ・ビートが1991年に登場している。そしてホンダF1第3期(2000~2008年)では、1999年にS2000というオープン2シータースポーツが登場した。そうして2008年シーズンでホンダがF1第3期に幕を閉じると2009年にS2000が生産を終了し、それ以降ホンダには2シーターのスポーツカーはラインナップから消滅していた経緯がある。

そうして約7年の時を経てホンダがF1へ復帰する今年、奇しくも市販スポーツカーとして「S660」がデビューを果たす。また今年初めのデトロイトショーでは、新世代スーパースポーツNSXを復活させ発表済みだ。そうして見ると、ホンダの市販スポーツカーとF1参戦は切っても切れない関係にある。

昨年はフィットの度重なるリコール問題に揺れた他、関係が強いタカタのエアバッグ問題、そして今年に入っての社長交代など、様々に騒がれたホンダだが、それでもなお、F1はもちろん市販車における動向、そして会社の舵取りなど、あらゆる部分に注目が集まっており、ファンの期待が相変わらず大きいことは間違いない。

そうした中でデビューするS660プロトに触れてみると、スポーツカーだからという理由も大きいが、最近のホンダの商品から感じられなかった痛快さや爽快さを感じ、久々の明るい傾向が見え始めたようにも思える。そしてそんなS660のLPLを務めた椋本氏は、将来のホンダを担う期待の星でもある。そんな風に考えていると、この2015年、ホンダが良い方向に変わっていくことに期待したくなるのだ。