まさに”海苔弁”状態 豊洲用地の土壌汚染対策費や取得価格の交渉記録も(追記あり)

土壌汚染や取得価格決定の詳細な経緯は、これまで一面の黒塗りで隠されてきた

前回の記事で、東京都が豊洲に中央卸売市場の新市場用地の購入をめぐって東京ガスを相手に交渉を始めた2000(平成10)頃からの資料48ページ分が、内容が全くわからない黒塗り状態で「情報開示」されたことを紹介した。

土壌汚染対策法上、面積にして史上最大、ベンゼンに関しても史上最悪の土壌汚染であった用地を、生鮮食料品市場の移転先として取得するために、都はいったいどのような交渉を行ってきたのか。詳細な経緯は依然としてわかっていない。

2011(平成23)年3月、都は、土地の所有者であった東京ガスとの間で「豊洲地区土壌汚染対策処理の費用負担に関する協定書」を結び、汚染されていない土地と同様の評価に基づいて土地を購入した。

実は、土地の売買における豊洲の市場用地の問題点は土壌汚染だけではない。18000本ともされる大量の杭が地中に埋まったままである。

本来なら、東京ガスには土壌汚染も地下埋蔵物も全面的に責任を負うべき瑕疵担保責任がある。しかし、東京ガスが負担したのは78億円のみ。負担することになったのも、都が2010年に設置した専門家会議が、詳細調査によって高濃度の土壌汚染を明らかにしたことで、市場の事業者らから批判が高まったたことがきっかけだった。残りの土壌汚染対策費は都が負担した結果、858億円にまで膨れ上がった。

この2011年の協定や土地の購入に至るまでに、土壌汚染対策費用の交渉の記録や、土地取得の価格の決定経緯を記した一連の資料75ページ分が、昨年7月に一面の黒塗り状態で情報開示されていたことがわかった。一連の取引に疑念を感じて経緯を知ろうとしてこの情報開示請求を行った人物は現在、開示・非開示の範囲をめぐり、都に対し不服申し立てを行っている。

今日午後の都議会の経済港湾委員会では、前回紹介した豊洲の土地取得をめぐる交渉記録や、この取得価格や土壌汚染対策費の交渉内容も含めた資料が、共産党都議団と都議会民進党の求めによって開示される予定だ。都という巨大なブラックボックスはどこまで明かされるのだろうか?

(追記)

10月6日の都議会経済港湾委員会で配布された資料には、本記事で取り上げた「土壌汚染対策費用」「土地の取得価格」が決まった経緯についての資料は、事前の要求にもかかわらず一切入っていなかった。(10月6日)