エルニーニョが日本に波及 年末にかけて寒暖差大きい
10日(日)は暖かい空気に覆われた影響で、西・東日本などで気温が上がりました。福岡は22.8度、広島は20.1度、東京は19.7度など、12月とは思えない陽気です。年末にかけても、寒暖差の大きい天気が続く見通しです。
そして、気象庁によると、エルニーニョ現象は最大級の規模まで発達していて、今後は来年春まで続く可能性が高いとみられます。
エルニーニョが日本に波及か
この春、4年ぶりにエルニーニョ現象が発生しましたが、これまで日本の天候への影響ははっきりしていませんでした。
しかし、11月の気温をみると、北日本は平年と比べて気温が高く、沖縄・奄美では気温が低くなりました。これはエルニーニョ現象が発生しているときの気温の特徴(11月を中心とした)を表しているようです。
この先、急激な気温変化
いつもならば寒さが本格化する時期なので、コートが要らない暖かさが続くと、この先の寒さが気になります。
年末までの気温予想図を見てみると、この先一週間程度は気温の高い日が続く予想です。しかし、16日(土)頃から気温が下がる予想がはっきり出ています。
北日本から沖縄・奄美まで、多少の違いはあるものの、気温の傾向は同じです。平年と比べてかなり気温が高くなっているため、20日頃を底に、寒さはより一層、強く感じられるでしょう。大雪にも注意が必要です。
さらに年末は予想のばらつきが大きいものの、平均的な予想(太実線)は気温が平年より高くなることを示しています。アメリカの気象専門家はエルニーニョ現象が強いほど、平均的な予想が当たる可能性が高いと指摘していることから、注視したいと思います。
【参考資料】
米海洋大気庁(NOAA):ENSO BLOG、How does El Niño influence winter precipitation over the United States?、30 November 2023
米海洋大気庁(NOAA/CPC):ENSO: Recent Evolution、Current Status and Predictions 、4 December 2023
気象庁:エルニーニョ監視速報(No.374)、2023年11月10日
気象庁:1か月予報(12/9~1/8)、2023年12月7日
気象庁ホームページ:エルニーニョ現象発生時の日本の天候の特徴