◆「教育学部の学生はどうせ辞退する」、20年前は正解だったが

よくある・損するパターン

学生「私は××大学教育学部の●●です」

面接担当者「教育学部ということは教員免許を取得するの?」

学生「はい」

面接担当者「だったら、教員と民間企業就職、どちらが志望度高い?」

学生「私は民間企業への就職を第一に考えています」

面接担当者「いやー、それは嘘でしょ。今までも教育学部の学生、みんな面接中はそういう割に、いざ内定出したら、辞退していったよ。教員の方が志望度、高いからって。君もそうでしょ?」

学生「……」

採用担当者の間で、教育系学部・教員養成系学部の学生は「真面目でちゃんと勉強をしている」というプラス評価、そして、「教員と両方考えて内定辞退をする確率が高い」というマイナス評価、両方が存在している。

結果、冒頭のようなやり取りが中盤ないし終盤の面接で飛び出してしまう。

結果、優秀な学生だったとしても、みすみす取り逃がす事例が各企業でよくある。

「教育学部の学生はどうせ内定辞退をする」、このマイナス評価は20年前であれば通用した。あるいは、10年前でも当てはまったかもしれない。

が、現在は、他の学部の学生とそう大差ない、と言える。

◆教育系学部イコール教員養成が基本、だった

それでは、「教育学部の学生はどうせ内定辞退をする」という定説がなぜ崩れたのか。

その解説の前に、この定説が成立した背景を解説したい。

これは当たり前だが、教育学部や教員養成系学部のミッションは学校教員養成にある。受験生も教員志望という前提で大学・学部を選択、そのうえで入学してくる。

もちろん、入学後に方向転換をする学生は一定数いる。ただ、教員養成系学部は教員免許取得が学部の卒業要件となっており、そのための教育実習の参加も必須となる。

となると、民間企業との併願を考えても、どうしても、卒業要件のための教育実習などを優先せざるを得ない。そこから、選考や内定辞退が出たであろうことは想像にかたくない。

そこで「教育学部の学生はどうせ内定辞退をする」との定説が人事担当者の間で広まった、と推察する。

なお、いつごろからこの定説が広まったのかは、今のところ、不明だ。

それと、教育系学部と教員養成系学部は重複する部分もあるが異なる点もある。

教員養成系学部は一般的には国立大の教育系学部であり、教員免許取得が卒業要件となっている。教育学部の名称が多いが、ここ10年ほどで国立大の学部改編がかなり進んだ。教員養成系学部も例外ではなく、地域教育文化学部(山形大)など別名称となっているところもある。

それと、私立の教育系学部の場合、名前で「教育」を冠しているだけで、教員免許取得を卒業要件としていないところが多い。早稲田大学教育学部などはその典型である。

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◆文科省調査では教員以外就職が10年で倍増

◆ブラック教員から逃げ出す学生

◆労働時間はブラック企業より過酷

◆部活指導で時給100円、または…

◆教育系学部の学生は優秀で人材の宝庫

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採用担当者が知ると得する大学の話・1~「ユニーク学部名を深掘りして双方損」は2022年5月3日公開