就活相談28・OB訪問中に大人の付き合いを、と誘われた!

質問 OB訪問をお願いしたら、終業後にホテルのラウンジで、と言われて、しばらく話をしたあと「大人の付き合いを」と言われました。「選考で有利にするから」とも言われたのですが、断りました。こういうときの対応はどうすれば良かったのでしょうか?

学生にしろ、社会人にしろ、どうしようもない人、というのは存在します。

で、社会人が、OB訪問や選考などにかこつけて学生に対して、不当な要求をするのは、どうしようもなく下劣な行為です。

ごくまれにですが、こういう社会人が出ますし、2007年には大手金融機関の若手行員(リクルーター)が、女子学生に接触、カラオケ店で抱き着こうとしました。

逃げ出した女子学生はすぐ警察に行き、被害届を提出。

結果、この行員は強制わいせつ容疑で逮捕されました。

まず、ホテルのラウンジなどで会うことはたまにあります。

私も今は閉館となったラマダホテル大阪を定宿にしていたころ、ラウンジで学生と待ち合わせることがありました。

閉館決定後、ホテル内の飲食店で使える食事券がもったいなかったので、就活相談に来た女子学生に事情を話して、鉄板焼きの高いコースを食べたこともあります。

2人で1万円、今だから言えるけど、自腹では払わない程度の味。

期限切れ直前の食事券がなかったら、大戸屋か餃子の王将の方がまだ良かった……。

閑話休題、ラウンジでお茶を飲むくらいは、OB訪問・社会人訪問でもリクルーター面談でもあり得ます。

ただし、そこから、ホテル内のレストランやバー、あるいはカラオケ店、ボウリングなどは、まず考えられません。

仮に、そうしたところへ誘われたら、

「明日の予定もありますし、お互いに誤解されてもどうかと思いますので今日はこれで失礼します」

と断りましょう。

もしも、それ以上しつこく誘ってきたり、翌日以降にメールや電話で誘ってくるようなら、通話内容を録音、あるいは着信履歴・メールなどを撮影・保存のうえで、その企業の人事部と大学キャリアセンターにそれぞれ申し出てください。

しかるべき処分と謝罪があるはずです。

採用担当者やリクルーターが学生の個人情報を流用し、交際等を迫る、というのはかなり重い話で、該当社員は退職勧告につながりかねない行為です。

「採用を有利にするから、付き合え」

というのもあり得ない話ですね。

採用の是非は、リクルーターが最終決定をする企業はほとんどなく、採用担当者も少数、多くは社長・役員が最終決定をします。

もちろん、面倒なことが嫌、ということであれば、断るだけであとの選考は参加しない、という方法もあります。

ただ、あなたは良くても他の女子学生がろくでもない社会人に振り回されることになりますので、大学と人事部への苦情申し入れだけはしてほしいところ。

もし、万が一、乱暴な扱いを受けた、抱きつかれたなどであれば、2007年の事件と同様、すぐ警察に行き、被害届を出してください。

まともな採用担当者や採用コンサルタントは、神経質とも言えるくらいに個人情報を取り扱います。

少なくとも、学生との接し方は誤解されないようにしますし、リクルーターなどにもそうした教育をするはず。

就活にかこつけて交際を迫る下劣な社会人はごく少数ですし、そうした事例からOB訪問・社会人訪問をやめては欲しくないところ。

それでも、こうした事例に遭遇したら、落ち着いて、でも、毅然と対応してください。

※『300円就活 面接編』(角川書店・オリジナル電子書籍)より引用

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。2018年は肩書によるものか、バイキング、ひるおびなどテレビ出演が急増。ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。主な著書に『大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ)『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)『女子学生はなぜ就活に騙されるのか』(朝日新書)など累計28冊・55万部。

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