就活相談・マスコミ業界への就職は難しい?

マスコミ業界への就活は厳しい?

質問:マスコミ業界への就職は難しいと言われています。どの程度、難しいのでしょうか?

質問:私は××大という偏差値の高くない大学出身なのですが、マスコミ就職は難関大しか無理とよく聞きます。

でも、ファッション雑誌の編集になりたいんです。大丈夫でしょうか?

東洋大でマスコミ業界の片隅に(苦笑)

その××大より偏差値が低い(苦笑)東洋大社会学部出身の石渡です。こんにちは。

大丈夫ですか?と聞かれたら

「まあ、大丈夫なんじゃないの」

としか答えようがないのですが、せっかくご質問いただいたのでもう少し丁寧に。

ポイントが「マスコミ業界のハードルの高さ」「難関大生が有利かどうか」「ファッション雑誌」と3つあるので、それぞれ解説します。

マスコミ業界のハードルが高い理由

1番目の「ハードルの高さ」、これは志望学生が多い割に業界規模が小さい以上、激戦になって当然です。

他の業界だと大手はどこも毎年、数百人あるいはそれ以上、採用しています。

しかし、マスコミはどうでしょうか?新聞はぼちぼち多いですが、他の業界に比べれば少ないです。ましてテレビ、ラジオ、広告、出版、いずれも多くありません。

出版だと小学館や講談社が大手ですが、それだって数十人というところ。

枠が小さい割に志望者が多ければ、そりゃハードルが高くなるのは言うまでもありません。

難関大有利説は結果論?

2番目の「難関大有利」は結果論ですね。

難関大とはいいがたい大学からでも就職する人もいますし、難関大からでも就職できない人もいます。要するに本人次第。

ちなみに私(石渡)も『時間と学費をムダにしない大学選び』シリーズの共著者、山内太地も出身は東洋大社会学部。

まあ、いわゆる中堅大ですが、マスコミ業界で働いています。東洋大、特に社会学部は社会学科も含めて新聞や私・山内のようにフリーランスのライターになる人も多いですよ(母校の宣伝)。

1番目について、多数の学生が受ける割に業界規模が小さいために激戦と書きました。

激戦となればそれだけハードルが上がります。

もともと、マスコミは情報を扱うビジネスです。だったら、その情報についてどれだけ詳しいの、と問われることになります。

そこで情報や教養を筆記試験などで問うわけですが、ここでまず多くの学生が落ちていきます。

普段から新聞を読まない、雑誌を読まない、本を読まない、自分の興味ある分野は調べるけれど他は知りません。

この程度でマスコミ業界に、と言われてもそりゃあ難しいでしょう。

好きな分野があるのはいいのですが、マスコミ各社が求めているのは専門家でなく総合職。

就活ネタを担当した翌年は天文・自然科学ネタ担当、次の年はスポーツ、なんてことはよくあります。新聞の地方支社・支局やテレビでも 支局や本社の報道や情報番組担当だと週によって(あるいは日によって)扱うネタが変わることも珍しくありません。

そもそも好きな分野の仕事ができる?

3番目の「ファッション雑誌」も同じです。

ファッション雑誌・書籍専門の出版社や編集プロダクションなら、ファッション関連の仕事ができるでしょう。

しかし、そういう出版社・編集プロダクションがどれくらいあるのか、と言えば多くありません。

それにそういう会社は新卒採用がゼロで経験者採用だけです。まあ、経験者採用と言いながら業界未経験の社会人でも採用される方法はあります(これは後述)。

話を戻すと、ファッション専門の出版社・編集プロダクションでも本当にファッションのことだけが仕事か、という疑問もあります。

ファッション雑誌はファッションだけでなくライフスタイルなども含めて記事にしていきます。ファッションの知識だけで編集ができるわけではありません。

こういうことに気づいているのも結果的には難関大出身者が多いです。

これ、どういうことかと言えば、答えは簡単で難関大出身者はそこそこマスコミ業界への就職者がいて、その内情が分かっているからです。

こういう話をすると、難関大の学生も含めてマスコミ業界志望者って、大体が落ち込むのですが、事実だからしょうがない。

では、新卒でマスコミ業界への就活がダメだった人に逆転方法はあるのか?

あるんですねえ、それが。

新卒でダメでも中途があるさ、正社員がダメでもアルバイトがあるさ

先ほど、「経験者採用と言いながら業界未経験の社会人でも採用される方法はあります」と書きました。

高校生や大学生がよく誤解していることですが、マスコミ業界、新卒採用でないと完全アウトとなるのはアナウンサーくらいです。

他は転職の募集がかかるとき、大体は「業務経験者3年以上」などの条件が付きます。

で、裏技とは、実に簡単で、その条件を無視して応募するだけ。

そんなのでうまく行くのか?

それがねえ、行くんですよ。実際にやってうまく行ったのは他ならぬ私です。

「業務経験3年以上」と出すマスコミ企業のうち、プロダクションなど規模の小さなところは採用担当の専門部署があるわけでなく、社長や編集長などが通常の仕事をしながら採用を進めます。

で、当然ながら、通常の仕事が第一。なのに、「業務未経験者も可」と出すと、小さなプロダクションでも、応募書類が殺到、徹夜で書類を読む羽目になります。

そこで、応募する側は何とか終電で変えるために制限をかけ、それが「業務経験3年以上」なんです。

つまり、本来は業務経験があってもなくても、やる気ある人材なら採用したいわけです。

そこで、

「業務経験はないが、どうしても転職したい。アルバイト採用でも何でもいいので応募書類を見てほしい」

と言い張れば、大体のところは書類を受け付けるはず。

そこで、やる気を認められれば、いきなり正社員採用は難しくても、アルバイト採用の可能性は高いです。

実際に私がそうでした。

アルバイトと言えば聞こえは悪いですが、他の業界と違い、アルバイトも業務経験として認める企業が多々ありますし、実際にアルバイトでも仕事が任す現場も多いです。

で、そこから転職を繰り返していくうちに大手に転職していたとか、中小でも正社員として活躍するという例はいくらでも。

もちろん、うまく行くかどうかは本人次第。

私の場合は、1年でやめて、フリーランスになり、現在に至っています。まあ、どうにか食いつないでいるかな(苦笑)。

ご参考までに。

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1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。2018年は肩書によるものか、バイキング、ひるおびなどテレビ出演が急増。ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。主な著書に『大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ)『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)『女子学生はなぜ就活に騙されるのか』(朝日新書)など累計28冊・55万部。

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