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ネットの2023年の1曲は「強風オールバック」だということをくどくど説明してみる

いしたにまさきブロガー/ライター/アドバイザー
Yukopi - 強風オールバック (feat.歌愛ユキ)、著者スクショ作成

毎年、この時期はいろんなところからいろんなランキングが発表されます。その中のひとつがニコニコ VOCALOID SONGS。

はい、もちろん「強風オールバック」が1位です。

この強風オールバックが公開されたのは、今年の3月。

つまり、強風オールバックは、公開から、まだ10か月経過していないのにYouTubeの再生数は8000万に近づいており、1億再生がすでに視野に入っているレベルです。

なぜここまで強風オールバックは再生され続けるのかを蛇足ながら一応列挙しておきます。

  • 何度も聞きたくなる癖のある楽曲
  • ただかわいいだけでは、ちゃんと演出されたMV
  • 歌詞の中にある「○○した瞬間、終わったわ」が、もうだいぶ前からネットスラングだったんじゃないかと思えるほどの強度と応用性の高さを持っていた

そして、こんな見事な楽曲を「やっぱ日清ってテレビのCM枠の事を高級ニコニコ動画だと思ってるよな」とまとめられる日清がほっとくわけがないわけです。

はい、この展開は日清早すぎる!とひっくりかえりました。この時点で、強風オールバックの公開からたった4か月です。そして、2023年12月28日現在で、もろもろ合わせると約5500万再生です。

そして、一度ははずれたように見えたこの予言が12月に火を噴くわけです。

はい、M-1の今年の優勝者が決まった直後に流れたどん兵衛のCMです。

放送されたタイミング、内容、楽曲のセレクトと最上級のCMです。さすが高級ニコニコ動画と呼ばれるわけです。2023年12月28日現在で、もろもろ合わせると約400万再生です(M-1終わって、まだ4日なのに)。

中でも、感心したのがそのキャスティングです。

M-1のあのタイミングで投下されるのであれば、普通ならこのCMに登場するのは、なんらかのM-1関係者でいいはずなんです。

でも、そこにキングオブコント優勝者の空気階段の2人を使うのが日清のすごさ

理由は簡単で、この構成にすると知名度のある芸人だけではダメで、メインキャラにある種のアクの強さのある人物が必要で、さらにその対比になるような相方が必要になってくるからです。

それは例えば、以下のようなワンシーンを確認すると、よりわかりやすくなると思います。

YouTubeより、著者スクショ作成
YouTubeより、著者スクショ作成

YouTubeより、著者スクショ作成
YouTubeより、著者スクショ作成

一見、ネタ動画と見せかけて、このクオリティ追及への容赦のなさ、最高です。

ということで、今思うことは、来年あのM-1のCM枠にどの楽曲が使われるのだろうか?、いやどのネタが使われるのだろうか?ということです。

もちろん、何の予測もできないし、しても意味がないのですが、年末の楽しみがひとつ増えたことはよろこびたいことです。

ブロガー/ライター/アドバイザー

Webサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。2002年メディア芸術祭特別賞、2007年第5回Webクリエーションアウォード・Web人ユニット賞受賞。「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」「あたらしい書斎(インプレス)」など著書多数。2011年9月より内閣広報室・IT広報アドバイザーに就任。ひらくPCバッグ・かわるビジネスリュックなど、ネット発のカバンプロデュースも好調。 #カゲサポ

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