防災服に身を包んだ小池都知事にどこか違和感 ちぐはぐさの原因は?

(写真:つのだよしお/アフロ)

自己演出力が高いと評判の小池都知事ではありますが、最近の自己演出はちぐはぐで残念ながら見ていられません。1年前、初の緊急事態宣言の時期には、紺のスーツに品のよい柄やパステルカラーマスクでまとめるなど、引き締まり感と手作りマスク演出のソフトさがマッチして好感が持てました。しかし、今年は、防災服に身を包み、危機のメッセージを強く打ち出しているものの、その姿には違和感がありました。この違和感はどこからくるのでしょうか。各分野の専門家と討議しました。

スタイリストの高野いせこ氏が指摘したのはアクセサリーの使い方。「防災服を着用していながら派手なネックレスをしているから違和感があるのでしょう。防災服を着たら外すべき」。なるほど、防災服を着用していてもキラキラ光るものが目に入ると浮ついて見えてしまうのです。試しに小池都知事がアクセサリーをしていない防災服姿を探したところ、ありました。確かにアクセサリーなしの防災服姿は凛々しく頼もしく見えました。

私が最も気になったのは襟元です。襟が後ろに下がっているためにだらしなく見えてしまうのです。防災服の着こなし方ではないのです。服には服の果たすべき役割があるわけですから、きちんと着ていただきたい。

全身の見せ方に詳しいスマートアクトディレクターの鷹松香奈子氏は、全身のバランスについて指摘しました。「スカートの上に防災服を着用しているから、ちぐはぐに見えるのですよ」。なるほど、スカートにジャンバーだから、危機のメッセージが中途半端に見えてしまう。防災服を着用するのであれば、上から下まで着用するべきですが、履き替える時間がないなら、スカートではなくパンツスタイルにする選択をしてほしい。「ジャンパーのファスナーも上まで閉めればきちんとした印象が出ると思いますし、アクセサリーをしていてもそれを隠すことができるのではないでしょうか」と強く主張。そもそも、小池都知事のスカート丈は若干短くて膝小僧が見える長さ。座ると丈が上まで上がってきてしまいます。これが違和感を増幅させています。

そして、メイク。表情と声に詳しい自己演出プロデューサーの山口和子氏は、「小池さんは、元アナウンサーですから当たり前ですが、声のスピードもちょうどよく、高さも聞き取りやすい。目力もあり力強さがあります」と評価しつつも、「表情のポイントになる目元のメイクがやりすぎです。アイラインを下まで引いてしまうから派手になるのでしょう」と過剰さに言及。もともと目力があるからそれで充分ということです。

3月21日に緊急事態宣言が解除された後も防災服を着用し続けた小池都知事。都民に対して気を引き締めてほしいといったメッセージであることはわかりますが、海外に対して日本は危機的状況であるとメッセージしてしまうことになってしまいます。見ている人を迷わせることを考えれば、そして、会見時に上着だけ着用する程度であれば、紺のスーツで十分ではないでしょうか。単なるパフォーマンスとしての防災服姿だとかえって反発を招いてしまうリスクがあります。それよりもメイクやアクセサリーを派手にしない、抑えるといった全体の見え方に配慮した選択をしてほしいものです。

以下、動画では、小池百合子都知事の服装メッセージだけではなく、丸川珠代五輪相、橋本聖子オリンピック・パラリンピック組織委員会会長を含めた注目の女性リーダー3名の服装メッセージ力を比較しながら解説しています。

3月29日 メディアトレーニング座談会 小池都知事 危機時の服装メッセージ 

https://www.youtube.com/watch?v=Mq-ezKGWkP0&t=37s

4月16日 メディアトレーニング座談会 五輪関係の注目女性リーダー ファッションチェック<前半> 3名を比較しながらチェックポイントを解説

https://www.youtube.com/watch?v=W6203xxEtr8&t=3s

4月17日 メディアトレーニング座談会 五輪関係の注目女性リーダー ファッションチェック<後半> 一人ずつ魅力とよりよい印象に向けてのコーディネート方法について解説