犬の「オシッコ」問題を考える。補助犬にヒントがあった?
犬の「オシッコ」が問題になっています。家の前でいつもオシッコをされて嫌だとか、信号機の鉄製の柱が倒れた原因などと言われることもあります。
そのため、犬の散歩のマナーとして、ウンチを取ることと、そして、オシッコをしたときに、ペットボトルに水を入れおいて、犬が電柱などにオシッコをした後、そこに水をかけるなどです。
その行為をネット上では、「効果があるの?」「ちょっと水をかけているだけじゃない」と批判もあります。
そこで、今日は、人間のために働いている「補助犬※」の排泄について、見ていきましょう。
※補助犬とは
目の不自由な人が安全に歩くことを手伝う盲導犬
身体の不自由な人のために日常生活をサポートする介助犬
耳の不自由な人に音を知らせる聴導犬
上記を合わせて補助犬と言います。
補助犬用のトイレって知っていますか?
いまから3年前の2019年の4月1日に、JRさいたま新都心駅の構内で、補助犬用のトイレが開設されました。駅の改札内に建物として設置したのは初めてです。その当時「なんって優しい世界」と話題になっていました。
補助犬用トイレはどのようになっているの?
ステンレスの補助犬用のトイレ台があり、そこに利用者が持参したペットシーツを敷いて、その上で補助犬が排泄をします。そして、シャワーもあるので、清掃もできます。
以下の設備がついています。
・補助犬用トイレ台
・清掃用シャワー水栓
・手洗い
・汚物流し
・ダストボックス
・リード掛け
・荷物フック
・フラッシュライト
・駅事務室へつながるインターホン
なぜ、補助犬はトイレで排泄できるか?
補助犬はペットの犬と同じように好きなタイミングで好きなところには排泄はしないのです。
適切な場所や時間にするように訓練されています。
補助犬ユーザーがタイミングを把握し、指示を出してから排泄するのが一般的です。
適切な場所がない場合は、多目的トイレにペットシーツを敷いて使うパターンもあるようです。こうしたことを考慮して、補助犬用のトイレが設置されるようになりました。
他にも補助犬用のトイレはあるのか?
補助犬がいくら排泄の訓練を受けているといっても、やはり排泄は生理現象です。そこで、まだ、日本では数は少ないですが、補助犬用のトイレがあります。
さいたま新都心駅ほどの設備がないところもありますが、以下に補助犬用のトイレがあります。
(JR)
JRさいたま新都心駅
JR一ノ関駅
(空港)
秋田空港
羽田空港
成田空港
富士山静岡空港
那覇空港
(その他)
東京都豊島区役所
東京芸術劇場
京王プラザホテル(新宿区)
沖縄県立博物館
福岡市 (三カ所) 天神 長浜 荒戸
東京都世田谷区役所
札幌市豊平区役所
新潟市総合福祉会館
一般の飼い主にできること
世の中には、犬が苦手な人もいます。
そのことを理解して犬を飼うと、より犬が受け入れられる世界に変わっていくと推測されます。
できれば、散歩=排泄という意識を変えてもらって、自宅で排泄するように訓練してもらえればいいですね。
なかなかトイレのしつけができない犬の場合は、マナーベルトをつけて公共の場に行くことも考えてみましょう。
上述した補助犬のように、排泄の訓練は難しいですが、同じ犬で、ここまでできる犬がいることを知ることも大切ですね。
犬は飼い主に対して、癒やしや温かみを与えてくれる存在です。そんな犬たちが、社会の中で共存できることを願っています。