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駐日パレスチナ大使単独インタビュー「今、私たちは光を見ている」イスラエル・ガザ戦争4週間

堀潤ジャーナリスト
「私には夢がある」そう語った、駐日パレスチナ常駐総代表部のワリード・シアム大使

イスラム組織「ハマス」とイスラエル政府との戦闘が始まってからまもなく1ヶ月が経過する。

イスラエルではハマスからの攻撃で女性や子どもを含む少なくとも1400人以上が殺害され、240人が人質にとられた。これまでの取材で9ヶ月の赤ん坊も拉致されたこともわかっている。

一方、イスラエル国防軍による攻撃で、パレスチナ・ガザ地区では9000人以上が殺害され、そのうち3700人以上の子どもたちが犠牲になっている。

国連総会では、先月28日、アラブ諸国が作成しヨルダンが提案した、人道回廊の設置や「人道的休戦」を求める決議案が121カ国の賛成で採択されたが、拘束力はなく、戦闘の停止には至っていない。国連安保理は中露、米国それぞれが拒否権を発動するなどして人道への配慮は棚上げの状況が続いている。

そうした中、駐日パレスチナ常駐総代表部のワリード・シアム大使に単独インタビューを申し込んだ。シアム大使の妻はガザにいる。ガザにある家は破壊された。

2017年に筆者がガザを訪ねた際に聞いた「国際社会は何をやっているのか?」というガザ市民の声、G7議長国であり非常任理事国である日本への期待、そしてハマスとは何か、イランやイエメンフーシ派、ヒズボラの存在、そしてイスラエル首相、現ネタニヤフ氏とラビン氏の違いなど時間が許す限り質問した。

そうした中、シアム大使が語ったのは「私たちには光が見えている。暗闇を失ってはいない」という言葉。

一体どういう意味なのか。ぜひ動画と併せて耳を傾けてほしい。

◆日本をめぐるプロパガンダ

堀)

よろしくお願いします。

シアム大使)

まず初めに、パレスチナの声を、日本の友人たちに、ガザとパレスチナ全体で起こっていることの真実を知ってもらうこの機会を与えてくれて感謝しています。

堀)

市民の犠牲を止めるために日本は、国際社会はまず何をすべきでしょうか?


シアム大使)

まず、この状況は大量虐殺です。まず、日本が過去70年以上にわたってパレスチナの友人であったことを称賛したいと思います。日本はUNRWAを支援した最初の国のひとつです。

つい先月、70年の節目を迎えました。日本は、政府も国民も、常に弱者を支援し、正義を支持し、国民の自由を支持してきました。だから私は日本を称賛するのです。

日本はパレスチナ人だけでなく、イスラエル人、そして全世界の友人であると信じている。少なくとも日本は、政府も国民も人間性を失ってはいません。

日本人はいまだに戦争を止めようと、人道的援助をもたらそうと懸命に努力しています。この自衛戦争と呼ばれるものを支援している他の国々と比較すると、私たちが日常的に目にしているこの戦争は、ジェノサイドであり、戦争犯罪であり、パレスチナ人の絶滅です。

パレスチナ人の女性や子ども、男性、家、建物、病院、教会、モスク、国連職員に対する戦争なのです。イスラエルの首相から閣僚、国会議員に至るまで、彼らはガザを一掃し、ガザを殺し、皆殺しだと言いいます。

イスラエル大統領は「ガザには無実の人々はいない」とさえ述べたのです。これこそ、私は戦争犯罪だと考えています。だからこそ日本が支持していないことに感謝しています。私は日本の行動に感謝をしています。政府と国民に感謝をしています。

そして、同盟国とともにイスラエルに対して多くの圧力をかけていると信じています。

日本は常に独立した立場で決断を下してきたと思いますし、国連でもトランプ大統領の東エルサレム併合発言に反対票を投じました。 軍事占領に対する不法和解など反対し、二国家解決を求める日本人の多くの声明を見てきましたが、これらすべてが日本が他の国々とは違うことを示しています。

イスラエル人が、日本がイスラエルの大量虐殺を支持していると信じているのは悲しいことですが、彼らは日本人の言葉を操作しているのだと思います。

日本はガザでの虐殺を支持していないと100%明白に言えます。日本はイスラエルによる違法な占領を支持していないと明白に言えます。子供たちを殺したり、教会やモスクや病院を破壊したり、国連職員を殺したり、爆弾を落としたりすることを支持しません。日本がイスラエルを支持し、日本が傍観してくれてありがとうというのはイスラエル人のプロパガンダです。日本は歴史を通じて常に自由と正義のために弱者に寄り添ってきたそうした姿勢を私たちははっきりと見てきました。

◆「ガザは占領されていない」への反論

堀)

今回の攻撃で自衛権を主張しているイスラエル政府に対して、今、何を要求しますか?


シアム大使)

私たちは100年前から要求してきたのですから、今日の要求は過去の多くの要求と同じです。単純な要求は、軍事占領を終わらせること、1,000の国連決議を遵守すること、国際人道法、法の支配、占領を終わらせるという国際法を遵守すること、東エルサレムを含む1967年の国境線を引き、2国家による解決を実現することです。

私たちは30年前にイスラエルと和平協定、オスロ合意に調印しました。オスロ合意では、2国家による解決が明記されていました。アメリカはそれを支持しました。

しかしその後、イスラエルは一部の国際社会の国々に守られているため、イスラエルがヨルダン川西岸に違法入植地を拡大することを支持してきたのです。イスラエルはガザを占領していないと言いますが、実質的にガザを占領しています。

海を支配し、国境を支配し、水を支配しています。電気も支配しています。ガザの周囲には65キロの鉄壁があります。自由に出入りができず、食糧の搬入も限られています。

つまり、ガザに住むすべてのパレスチナ人のライフラインを支配しているのです。そして、彼らは大胆にも「我々はガザを去った。2005年にガザを去った。だからガザは占領下にはない」と言い出しました。


これを何と呼ぶのでしょうか?占領下でないというなら、その称号はひとつしかありません。パレスチナ人に対する集団的懲罰です。占領よりもひどい。国際法に反しています。人道にも反しているのです。

だから、ガザを占領していないと言うのは大嘘です。

彼らは電気を止め、水を止め、医療を止め、何もかもを止めました。いいですか?どうしてガザの人たちは占領されていないと言えるんですか?彼らが通信手段を支配すれば、すべてを支配できてしまうのですよ。

それなのに、どうして彼らは、我々はガザを占領していないと言えるのでしょうか?

彼らはヨルダン川西岸地区も占領しています。ヨルダン川西岸地区では、10月7日以来、500人以上のパレスチナ市民が殺されています。イスラエルは過去100年間、法の支配を尊重してきませんでした。熊のような国です。シオニズムの上に築かれた国です。シオニズムは膨張主義です。


シオニズムはパレスチナ人の絶滅を目論んでいます。彼らはそこに住んでいる人々を追い出せと言いいました。ここは神が与えた私たちの国だと。神は誰にも土地を与えませんでした。私たちがこの土地と国境を作ったのです。
神が彼らに土地を与えたという神話は、人々が本当に信用してはいけないものなんです。

◆ジェノサイドではない、絶滅だ

シアム大使)

私たちを非難するのは簡単です。今起きていることは、アパルトヘイトです。アフリカで起きたことよりも悪い状況です。ヨーロッパ人はユダヤ人にさらに酷いことをしました。その犠牲者たちが今、私たちを犠牲にし、自分たちが犠牲者であるかのように装っています。もう理屈じゃないんです。

イスラエルは世界で8番目に強力な国だと言われているが、それはアメリカのおかげです。
ガザで戦っているのは誰でしょうか?イスラエル、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ、その他の国々が2.4人のパレスチナ人と戦っています。

いや、戦いではありません。それはパレスチナ人の絶滅です。彼らは私たちを殺そうとしています。
彼らは私たちをこの地上から消滅させたいのです。

しかし、私は彼らに言いたいことがあります。パレスチナ人が一人でも生きている限り、私たちは自分たちの独立国家を持つための努力を続けます。


今ガザで起きていることを大量虐殺というのは、適切な言葉ではありません。もっと酷い言葉、絶滅が適しているでしょう。日本は全く援助していない、それははっきりと断っておきますが、一部の国の支援によってガザに投下された爆弾の量は、

広島や長崎への原爆投下と同じくらいです。そう比較するのは好きではありませんが、破壊の大きさを理解してもらうための比較です。破壊の量は信じられないほどなのです。

もし私が今、ガザに戻ったとしても、私が住んでいた地域かどうか知ることはできないでしょう。隣人が生きているかどうかもわかりません。友達が生きているかどうかもわかりません。自分が住んでいた街の姿を知る術がなくなったのです。


◆イスラエル人の多くは愛に溢れている

堀)

イスラエル政府は国連総会での決定を「拒否する」としていましたが、
どのように受け止めていますか?

シアム大使)

皮肉なことに、イスラエル人は自分たちに対する国連決議を好みません。その数は1000近くにのぼります。イスラエルが憎いからこうした決議が出るわけではありません。イスラエルが間違っているからです。

一方で、イスラエルは、国連決議によって我々の土地を奪ったことを忘れています。
だからダブルスタンダードなんです。自分たちに都合のいい決議は受け入れても、自分たちに都合の悪い決議は受け入れないのです。自分たちに不利な決議は特に。これはダブルスタンダードです。

しかし、私は全てのイスラエル人を同じ色で語ることはできません。

イスラエル人の多くは愛に溢れ、人道主義的な人たちです。彼らは平和を望んでいます。私たちとの共存を望んでいます。しかし、イスラエルの急進派のほとんどは、イスラエル政府とその閣僚、急進派と呼ばれる人たちであり、すべてのイスラエルを代表しているわけではありません。


私はイスラエルに多くの友人がいるので、そう信じています。彼らは私に電話をかけてきたり、メッセージを送ってきたりしてくれます。戦争が起こっていることをとても残念に思っているし、まだ人間性も残っています。


しかし、イスラエルを指導者として乗っ取った過激派は、私たちとの平和を決して望んでいません。決してです。彼らは私たちをアメリカの先住民族のようにすることを望んでいるのです。私たちを隅に追いやり、私たちのことを忘れるために。

アメリカの先住民族のことを今も意識できていますか?気に留める人は限られているのではないですか?誰がオーストラリアの先住民を覚えていますか?記憶の彼方ですよね。

植民地化された多くの国の先住民を誰が覚えているでしょうか?誰も覚えていないのです。彼らはパレスチナ人がそのような人々になると思っています。

そんなことにはさせません。

我々には権利があります。この地球上のあらゆる法律の下で。宗教的なものではない、人間が作った法律、法の支配、国際法、国連の決議。1つの土地に2つの国家を持つ独立国の権利があります。


それが私たちの望みです。1つの土地に2つの国家。我々はイスラエルと共存できる。とても平和的にです。

◆ハマスについて 人間性が奪われる時

シアム大使)

よくハマスについて聞かれるのですが、ハマスは占領の副産物です。10月7日を含め、過去75年間イスラエルで起きてきたことは、イスラエルによる継続的な軍事占領の副産物です。
イスラエルでの事件は自らが招き込んだのです。

あなたはパレスチナ人が毎日どのように暮らしているのか理解していますか?していないですよね。

東エルサレムでは、居住許可を与えられています。しかし、もしあなたが6ヶ月間国を離れ、家や土地を持っていなければ、イスラエル人がやってきて、それを奪うでしょう。
東エルサレムでは、イスラエル人なら誰でも、アラブ人の家でもパレスチナ人の家でも、10人、15人を連れてきて、人を追い出し、家を奪うことができてしまいます。そうした証拠の映像が沢山記録されています。あるイスラエル人は「今私が盗まなければ、他の誰かが盗むだろう。だから私が盗むのだ」と言ったのです。

彼はアメリカから来ました。これがある種の過激主義です。東エルサレムでも、ヨルダン川西岸でも、パレスチナ人は毎日、家を出るのを恐れています。ヘブロンでは、彼らはヘブロンを半分に切断しました。
私たちはその下に住み、リガサットでは入植者が上にいます。彼らは石を投げ、通りを歩いているパレスチナ人に浴室のお湯をかける。彼らは力ずくで彼らの家を奪う。
こんなことは許されません。

子供を牢屋に入れ、父親を牢屋に入れ、家の中に入ってきて、軍隊が子供の前で父親を殴り、子供や妻の前で父親を人間扱いするのです。

父親が軍人に蹴られたら、軍人の子供たちがアフリカやアメリカや他の国からやってきて、家族の前で父親を追い出したら、家族はどうすると思いますか?


翌日、父親はどんな顔をしていると思いますか?人間性が奪われるのです。こうしたことが毎日起きて、パレスチナ人の人間性を奪っているのです。これはヨルダン川西岸地区でも同じことです。

こんなことは日常茶飯事なのです。水も電気も止められ、移動も許可され、牢屋に入れられる。検問所を通らなければならないときは、檻があるんです。鶏や牛に使うような檻ですよ。パレスチナ人はこの檻の中を通らなければならない。

検問所に着くまで、裸にされ、検査され、蹴られ、6時間、7時間、10時間、12時間と太陽の下に置かれ、管理下で逮捕されることもある。


これらすべてが占領です。これがパレスチナ人の生活なんです。こうした地区はヨルダン川西岸地区と東エルサレムにあり、そして、ガザにあります。

◆パレスチナにはイスラエルとの平和のパートナーがいた

シアム大使)

本来、ガザとヨルダン川西岸は1つの組織であるはずなのに、それを真っ二つにしないと平和が訪れないと、彼らは言ったのです。ネタニヤフ首相を含む多くのイスラエル政府高官は、パレスチナ人の分割を支持すべきだと言ったのです。

実は、私たちには、イスラエルとの平和のパートナーがいました。ラビン氏です。イスラエルの首相、ラビン氏です。

ネタニヤフ首相とその過激派は、ラビン氏を殺した責任があると思います。ラビン氏は平和を信じていたからです。

あの日以来、イスラエルにはラビンのような信念を持った者はまだいません。ラビンは戦争犯罪人でした。しかし彼は、平和のための最善の方法は、2国家解決策をとることだと信じていました。

その後、私たちは負け、彼らはアラファトを暗殺し、1967年に東エルサレムとの
国境と停戦を求めたハマスの指導者アフマド・ヤシンを暗殺しました。

彼は80歳で、車椅子で話すこともできず、筋肉に病気があり、筋肉を動かすことができませんでした。彼は声を出すと1967年の国境と停戦を受け入れると言ったのです。

すると、朝、モスクから出てきたところを、イスラエルのヘリコプターが2発のロケット弾で攻撃してきました。
何故なら彼が平和を求めたからです。

イスラエルとパレスチナの平和の声を封じたのです。

◆第三次世界大戦のトリガーとは?

堀)

ヒズボラやイエメンのフーシ派がイスラエルに対して宣戦布告しました。今後、戦争の拡大が懸念されます。第3次世界大戦の危険性はありますか?平和のために何をすべきでしょうか?

シアム大使)

私はすぐに第三次世界大戦に拡大するとは思いません。そもそもイランは、イスラエルから1750キロも離れています。イエメンはイスラエルからほぼ1800キロ離れています。飛行機で4時間から5時間のフライトの距離です。
その距離で戦争を主張するのはプロパガンダにすぎません。イスラエルはそれを利用し、イランが我々と戦いたがっていると言っているのです。

イエメンを見てみてください。イエメンは過去10年間、内戦状態にあります。わかりますか?

イスラエルにはイスラエル軍だけでなく、アメリカ軍、イギリス軍、フランス軍がいます。アメリカ、イギリス、フランス、みんなが協力しています。政府も、国際委員会も、この大量虐殺、戦争犯罪、占領を支援し続けています。それが問題なんです。彼らが問題なのです。イスラエルが問題なのです。

イスラエルは中東で独立して以来、中東には1日も平和を見たことがないと言われています。一日たりとも平和を見たことがないのです。

イスラエルは常に22のアラブ諸国が私たちに反対していると主張しています。今、多くのアラブ諸国がイスラエルと署名しました。彼らは平和を信じていたからです。

しかし今、彼らはパレスチナ人、アラブ人、キリスト教徒、イスラム教徒を殺しています。そんな連中とどうやって協定を結べるというのでしょうか?戦争犯罪を引き起こしているのに。

だから今、人々は疑問に思っています。我々は平和のために署名したと思っていたのに、我々が署名した連中は平和を望んでいないことに。


彼らはただ金が欲しい、石油が欲しい、ガスが欲しい。それだけです。すべて利益のためです。アラブ諸国は平和を実現できると信じて署名したのです。しかし、その平和は全く訪れていません。

何故なら、イスラエルが平和を望んでいないのだから。


堀)

以前、ガザを訪ねた時にガザ市民がこう言っていました。「国際社会は何をしているんだ。誰もこの問題を解決しようとしないじゃないか」と。国際社会とは一体何なのでしょうか?

シアム大使)

国際社会とは何か。。。

私はこのガザでの大量虐殺、戦争犯罪が、この地球上の法の支配を100%変えてしまうと思っています。もし国際社会が法の支配に従わず、すべての国にそれを強制せず、この国やこの国に偏見を持ち続けるなら、それが、あなたのいう第3次世界大戦を引き起こすと思います。

なぜなら、どの国もロケットを打ち込み、それを縛るルールがないと言うことができるからです。パレスチナのガザでの大量虐殺を支援している国々は、法の支配を実施しなければ、負けることになると思います。
彼らは負けるのです。カオスになるからです。

残念ながら、私たちはこの世界で法の支配を維持しなければならないのです。人類のルールを維持しなければならないのです。国連を尊重しなければならないのです。国連を尊重したくないなら、なぜあなたは国連のメンバーなのですか?わかりますよね?国連であなたが言われたことが気に入らないだけです。

しかし、なぜあなたは国連のメンバーなのですか?だったら出て行け。自分で作れ。でも、世界には、ルールや法律が必要なのです。自分の家と同じです。子供たちにルールを与えなければ、子供たちは好きなように好きなことをするだけです。

何が起こるでしょうか?カオスです。人々は殺し合い、殴り合い、盗み合います。アメリカで電気が止まると、人々が通りに出て、店に行き、あらゆるものを盗むようなものです。こうしたことが起きるのです。

もしこれらの国々がイスラエルを庇い、イスラエルの殺戮や虐殺、イスラエルの占領を庇い続ければ、無秩序なこうした混乱が起こるでしょう。

◆「私たちには光が見えている」大使が語るパレスチナへの想い

シアム大使)

私たちは、この世界の多くの地域で混乱と破壊を目にすることになるでしょう。ミティン・ヤハウェは「私たちは闇であり、私たちは光であり、彼らは闇である」と言いました。私たちが、闇を見なければいいと願います。


私たちパレスチナ人は、ガザで24時間体制で爆撃を受けていても、ガザにいるすべてのパレスチナ人、私の友人、家族、その他の人たちを代表して自信を持って言えることがあります。

私たちには光が見えている。

パレスチナ人には光が見えているのです。

毎年、5万5,000人の女性が妊娠し、子どもを産んでいるのだから。


また新たな世代が生まれるのです。

私たちは命を教え、命を愛しています。パレスチナ人が自殺したり、死にに行ったりするのが好きだと思いますか?もちろんそんなことはありません。

パレスチナ人はみんな夢を持っているのです。


私にも夢がありました。私は難民です。帰って庭付きの家を建てて、そこで子供たちを遊ばせて、学校に通わせるとか、そういう夢があったのです。

私の夢は消えてしまった。でも、たとえ私が90歳になっても、また再建できると心の中で信じています。

私は生きるために生きているし、人生を望んでいます。私は自分の子供たちや友人たち、そしてすべてのパレスチナ人のために最善を尽くしたいのです。すべてのパレスチナ人が人生を望み、生きることを望んでいます。

そう、彼らは普通になりたいんです。どこにでも行けるパスポートを持って、そこに来て、楽しんで、日本に旅行に来て、どこにでも行きたいんです。

彼らはそれを望んでいます。なぜ私たちはそれができないのか?

「彼ら」にはあるのに。

不公平です。ただ、これはやり遂げなくてはいけない。私は国民に呼びかけているんだ。彼らが言うように、我々は国民であり、我々は政府です。

あなたたちが政府です。私はあなたたちに呼びかけています。私はあなた方を雇います。正義を訴えましょう。パレスチナだけでなく、占領下にあるすべての国で、軍事占領の終結を求めます。

◆日本人ができること

堀)

最後の質問です。この状況を変えるために、私たち日本人は何をすべきでしょうか?

シアム大使)

これは、私が何年も何年もの間、適切な答えを見つけようとしてきた質問です。


まず、状況を変えるべきだと思います。日本人はイスラエルからの製品を買うのをやめるべきです。イスラエルへの渡航をやめることです。何も買わないこと。石鹸やこのサブラのような、イスラエル製のものを買わないことです。

なぜ買うのをやめるべきか?彼らにメッセージを伝えるためです。イスラエルに彼らの殺戮に反対していることを示すには、何か行動を起こさなければならないと言うことです。

製品を買うのをやめる。シンプルなことです。

先日、渋谷で多くの大使を集めてデモを行いました。もっと声を大きくしてください。
街頭ではだめです。国会議員に向かって手紙を書いてください。

「あなた方国会議員に告ぐ、イスラエルを支持するな。2国家解決策のみを支持せよ。戦争を止めろ。戦争は止めるべきだ。大量虐殺を止めるべきだ」と。

それが最も重要なことです。これが日本の皆さんへのメッセージです。

大量虐殺を止めろ。戦争を止めろ。そして、パレスチナ人を自由な国家として支援すること。ひとつの土地にふたつの国家を。


ジャーナリスト

NPO法人8bitNews代表理事/株式会社GARDEN代表。2001年NHK入局。「ニュースウォッチ9」リポーター、「Bizスポ」キャスター。2012年、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校で客員研究員。2013年、NHKを退局しNPO法人「8bitNews」代表に。2016年(株)GARDEN設立。現在、TOKYO MX「堀潤モーニングFLAG」キャスター、Amazon Music「JAM THE WORLD」、ABEMA「AbemaPrime」コメンテーター。2019年4月より早稲田大学グローバル科学知融合研究所招聘研究員。2020年3月映画「わたしは分断を許さない」公開。

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