サブスクリプションメディアとして米国で大注目のThe Information(インフォーメーション)

引用元: https://www.theinformation.com/

インフォーメーション(The Information)とは?

インフォーメーションは、テクノロジー業界におけるインサイド情報を集め、他のメディアが決して報道しない内容や切り口に絞り込んだ記事を、1日に2本配信するメディアです。広告は一切なく、有料会員登録をすることで、それらの記事を購読できるようになる、つまりサブスクリプションによる事業モデルにフォーカスしたメディアです。記事だけでなく、オンラインやオフラインでのさまざまなイベントを開催することで、記者と購読者、購読者同士が情報交換できるようになっています。そうした双方向的なアプローチとしては、オンラインコメント機能も設置されているのが特徴です。

インフォーメーションの創業者兼CEOのジェシカ・レッシン(Jessica E. Lessin)さんによると、2013年の暮れに創業されたインフォーメーションのコンセプトは非常にシンプルなものでした。

write deeply-reported articles about the technology industry that you won't find elsewhere.

他のメディアでは読むことができない、テクノロジー業界に関する深く詳細な記事を書く(著者翻訳)

出典:The Information

元ウォール・ストリートジャーナル(WSJ)のテクノロジー部門やメディア部門で働いていた経歴を持つレッシンさんは、豊富な人脈と実績を武器に、独自観点でテック業界を分析し解説する、ハイエンドコンテンツを配信するメディアビジネスに乗り出しました。そして、そのコンセプトを貫くため、PVを伸ばして広告主を獲得する一般的なメディア事業のあり方ではなく、購読料に依存する有料課金モデルを採用したのです。

The Information

購読者向けの特典は?

インフォーメーションに登録すると、前述のように1日に2本配信される詳細記事を読めることに加えて、以下のような特典を受けることができます。

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ざっくり訳すと

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我々の記者たちが購読者の皆様と最新のテック系トピックスに関するカンファレンスを毎月開催します。

購読者限定イベント

他のニュース機関のイベントとは異なり、我々のイベントでは購読者の皆さまに追加で参加費などをいただくことは致しません。

購読料としては(@US1=110円として計算)、

月会費 39ドル≒4,290円/月 

年会費(15%OFF)399ドル≒43,890円/年(=3,658円/月) 

年会費(VIP) 749ドル≒82,390円/年(=6,866円/月)

年会費(U30)199ドル≒21,890円/年(=1,824円/月)

出典:The Information

上記のように、月額支払いでも日本の有料課金の成功例の一つである日経電子版とほぼ同じような価格帯であり、なかなかに強気なプライシングです。

記事を読めるだけでなく、各種イベントへの参加資格と費用が含まれるというのがポイントで、年間一括払いに応じ、さらにVIP会員(インフォーメーションではAll-Accessと表記されています)になって年会費749ドル≒82,390円を支払えば、同社が開催するすべてのイベントに必ず参加することができます。(入場者数制限があったとしても申し込めば必ず入場できる)

また、30歳以下の意識が高い層に向けたプランとして、Young Professionals(上の表ではU30と書いています)向けの割引プランを用意しており、購読者の裾野を広げようともしています。Young Professionals(U30)プランのサービス内容は、通常の年会費プランとほぼ同等であるうえ、特別に購読者向けの非公開のFacebookグループでのディスカッション機会が用意されていてお得です。

知名度がなくてもサブスクモデルはできる?

創業者自身がいかに有名かつ有能であるとしても、媒体として知名度が高くない彼らが なぜ創業してすぐに有料会員を獲得(1万人を超えている、くらいの発表があるようですが、現時点での会員数は公表されていません)することができたのかは、非常に興味深く、詳しく研究する価値はありそうです。

その意味で言えば、創業間もないインフォーメーションができるのであれば、例えば老舗出版社が自社の雑誌をデジタルメディア化してサブスクモデルで稼ぐというのも可能かもしれない、という期待が高まります。

とは言え、インフォーメーションの提供するコンテンツはテクノロジー業界に深く切り込む経済ニュースであり、やはりエンタメ系ではありません。簡単には自分たちに当てはめられない、と考えるメディアオーナーは多そうです。

逆に言えば、エンタメ領域に近いコンテンツで、パブリッシャー版Netflixを実現することができれば、その先鞭をつけることができれば、一気に多くのコンテンツプロバイダーがこのモデルに流れ込んでくる、ということが言えるでしょう。