止まらぬ暖冬 凍らぬ五色沼 樹氷ツアーにも影響

薄い氷が張っただけの五色沼(2020年1月17日 筆者撮影)

フィギュアスケート発祥の地 まだ凍らず

 タイトルの写真は、仙台市内にある「五色沼」という池です。ここでは、明治時代後半に外国人がスケートを始め、その後、ドイツ語教師が学校の生徒らにフィギュアスケートを教えました。そして、指導を受けた生徒らが全国各地でフィギュアスケートの普及に努めたことから、日本フィギュアスケート「発祥の地」と呼ばれるようになりました。

 なぜスケートができたかというと、池が凍結したからです。もちろん今ではスケートなどできませんが(立ち入りは禁止)、冬には全面的に凍結します。しかしこの冬は、池の半分くらいにごく薄い氷が張っているくらいで、ほとんど凍っていません(1月17日現在)。

 下の図は、12月1日~1月16日までの仙台の日々の最低気温をグラフ化したものですが、今季は平年より高い日が多く、冷え込みが弱いことがわかります。

 五色沼の薄い氷は、この冬の暖冬を象徴しているともいえます。

12月1日~1月16日までの仙台の最低気温(筆者作成)
12月1日~1月16日までの仙台の最低気温(筆者作成)

樹氷ツアーに影響

大きく成長した樹氷(2017年1月  筆者撮影) この冬はここまでの樹氷が見られるのか…
大きく成長した樹氷(2017年1月 筆者撮影) この冬はここまでの樹氷が見られるのか…

 宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰では、冬になると、見事な樹氷が見られます。樹氷は、アオモリトドマツなどの木に、過冷却水滴がぶつかって凍り付き、成長していきます。要するに、冬型の気圧配置となり、厳しい寒さが続くほど、大きく成長していくわけです。

 しかし、この冬は暖冬のため成長のペースが遅く、現時点で4割程度の出来(例年は7割程度)。そして雪不足のため、そもそも雪上車が樹氷原まで行くことができないという状態も続いていました(樹氷ツアーは1月16日からようやく開催)。

今後も止まらぬ暖冬

 きのう発表された1か月予報によると、この先も寒気は弱く、東北地方は気温が高めの傾向です。1月の終わりごろに強い寒気の流れ込みが示唆されていますが、それも一時的で、トータルで見れば暖冬が続く予想です。冬型の気圧配置も長続きしないために、山では雪の少ない状態が続き、樹氷も例年通り成長してくれるかどうか、かなり不透明な状況になってきています。

東北地方の1か月予報  週別の平均気温(気象庁ホームページより)
東北地方の1か月予報 週別の平均気温(気象庁ホームページより)