30分以内の車の運転をする時にマスクを着用する人は3割
新型コロナウイルスの流行で、主に無症状感染者が飛沫を第三者に飛び散らせて感染リスクを高めさせない理由で、マスクの着用が欠かせない状態。車に乗る時の着用実情をソニー損害保険が2020年12月に発表した、カーライフの実態に関する定点観測的調査(※)の2020年分における調査結果から確認する。
次に示すのは家庭用の車の運転・利用時におけるマスク着用に関する質問への回答で、色々な状況を想定したものとなっている。
回答者自身が運転する場合では、自分一人しかその車に乗っていない時は23.8%しかマスクを着用していない。感染しうる相手がいないのだから当然かもしれない。しかし家族を乗せた上での運転は32.1%、家族以外を乗せてでは58.6%、子供や年配者(家族か否かを問わず)を乗せてでも58.6%に留まっている。たとえ子供や年配者を同乗させていても、23.7%の人はマスクを着用せずに運転している計算になる。
一方、他人が運転する車に同乗する場合、家族が運転する場合にはマスク着用は33.9%、家族以外の運転となると64.4%となる。しかしそれでも家族以外の運転の車に乗る場合においても、13.0%はマスクを着用しないと回答している。
油断という観点では一番不安な結果が、短時間運転(30分以内)の場合。一応原文では「運転をする時」とあるので回答者自身の運転であることは明確化されているが、同乗者がいるか否かは問われていない。しかしそのような状況でもマスク着用は30.0%に留まっている。要するにシートベルト着用と同様に、短時間なら感染リスクも抑えられるという発想なのだろう。
車の内部は密閉空間となる。体質的にマスクを着用できない人、しなくてもよいと判断されている人を除けば、極力マスク着用をお勧めしたい。
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※カーライフの実態に関する定点観測的調査
今調査の直近分は2020年10月23日から26日にかけて自家用車を所有し月1回以上運転する18~59歳の男女を対象に、携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比、18~19歳・20代・30代・40代・50代の年齢階層別構成比は均等割り当て。調査機関はネットエイジア。過去の調査もほぼ同じ条件で実施されている。
(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。