米は平均1.87回/日…主食をどれだけ食べているかをさぐる(2020年公開版)
食事のメインとなる主食。日本では米、パン、めん類がメジャーだが、それらはどれほどの頻度で食べられているのだろうか。JC総研が2020年3月に発表した農畜産物の消費行動に関する調査(※)の結果報告書から確認する。
報告書では調査対象母集団に対し、1週間分・21食における各属性別の主食食数を尋ね、その平均値が公開されている。次に示すのはその値を単純に7で割り、1日あたりの主食食数を算出したもの。平日と土日が合わさった形であることから、曜日特性を考慮しない、純粋な平均的食数としてのものとなる。またどこで調達したか、つまり内食か中食か外食かは次のグラフ項目では考慮せずに、すべてまとめている。
米を主食とする食事の回がもっとも多く1.87回。次いでパン類が多く0.47回、さらにめん類が0.27回と続く。その他(シリアル類、果物やヨーグルトなど)も0.14回ほど確認できる。また完全な欠食「食べない」も0.25回との値が出ている。
属性別に見るとおおよそではあるが、既婚・単身別では既婚者の方が米を食べる回数が多く、単身者の方がパン類やめん類、「その他」を食べる機会が多い傾向がある。また「食べない」も単身者の方が多く、多忙さ、食事の準備の面倒くささなどから食事を欠いている機会が多い実情がうかがえる。
男女別では男性の方が米を食べる機会が多く、女性はパン類や「その他」が多い。
このうち米に関して、その内情を詳しく区分したのが次のグラフ。
炊飯がもっとも多いのはどの属性でも変わらないが、やはり手間がかかるのと一度に炊ける量の関係から、単身者は少なめ。その分、中食や外食が多くなっている。特に単身男性はその傾向が強く、中食・外食が他の属性と比べて多いようすが分かる。
なお既婚男性と既婚女性とでは、前者の方が中食(調理済み)・外食の値が大きめ。これは就業中の昼食がカウントされていると考えれば道理は通る。
属性別の生活様式にもよるが、多分に食事を用意する際の手間が、米の食事のハードルとなっているようだ。
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※農畜産物の消費行動に関する調査
直近年度分は2019年9月6日から11日にかけて、全国の既婚女性・既婚男性・単身女性・単身男性に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2108人。男女比はほぼ1対1、年齢階層別構成比は20代以下183人・30代280人・40代346人・50代328人・60代385人・70代以上586人。調査実施機関はインテージ。過去の調査もほぼ同様の条件下で行われている。
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