夫の帰宅が遅いと妻の家事の時間は長くなる法則(2019年公開版)

↑ 妻の家事の時間と夫の帰宅時間。どのような関係があるのか。(写真:アフロ)

夫婦世帯では「夫が就業、妻が家事」との役割分担が基本と言われている。最近では夫が家事の一部を担うケースも増えてきたが、その夫の帰宅と妻の家事時間にはどのような関係があるのだろうか。その実情を2019年9月に発表された全国家庭動向調査(※)の結果から確認する。

夫が深夜に帰宅するならともかく、「夫の帰宅前に妻がさっさと家事を終わらせて就寝してしまう」との生活パターンは考えにくい。夫の帰宅が遅いために分担できない家事を妻が手掛ける、夫が帰ってからでないとできない家事があるなどの理由で、夫の帰宅時間が遅くなるに連れて、妻の家事時間は長くなることが予想できる。

次に示すのは夫の帰宅時間と妻の家事時間の関係を示したグラフだが、実際、夫の帰宅時間が遅いほど、妻の家事時間が長くなる傾向が確認できる。

↑ 夫の帰宅時間帯別にみた妻の家事時間(平日)(2018年)
↑ 夫の帰宅時間帯別にみた妻の家事時間(平日)(2018年)
↑ 夫の帰宅時間帯別にみた妻の家事時間(平日、平均、分)(2018年)
↑ 夫の帰宅時間帯別にみた妻の家事時間(平日、平均、分)(2018年)

全般的に夫が帰宅する時間が遅いほど、妻の家事時間は長くなる。17~19時台帰宅と、22~23時台帰宅の間では、平日の家事時間は26分もの差が生じる。今件結果は相関関係でしかなく、そして概算論だが、妻の家事上の負担を減らす要件の一つとして、「夫が帰宅時間を早めにする(事で夫にも家事分担の機会を増やす)」のもあるわけだ。特に22~23時台においては該当する妻のうち13.1%が平日の1日8時間以上の家事に従事しており、その苦労ぶりがうかがえる。

現実問題としては夫が従事している仕事の事情、会社内の付き合いもあり、夫の帰宅時間は思う通りにならない場合が多い。しかし帰宅時間が早ければ早いほど、妻の負担も減り得るという事実が知識として頭にあれば、足取りも早くなるのではないだろうか。

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※全国家庭動向調査

国立社会保障・人口問題研究所が5年おきに行っている調査で、家庭機能の変化の動向や要因を正確に把握するため、家庭での出産、子育ての現状、家族関係の実態を明らかにすることを目的としている。直近分となる2018年分は、2018年に調査票を配布、同年7月1日時点についての事実の記入をしてもらい、回収した結果を集計したもの。有効回答票数は10965票で、今件はそのうち有配偶の女性(つまり結婚した状態で夫がいる妻)が回答した6142票を分析対象としている。妻の年齢区分は29歳以下2.6%・30代13.2%・40代20.2%・50代20.0%・60代23.7%・70歳以上20.2%。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロで無いプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。