ラーメンでいちばん好まれている味はしょう油かみそか豚骨か塩か
加工保存技術の格段の進歩や味の探求の努力により、ラーメンは日本人の食生活にとって欠かせない存在となっている。それではラーメンを食する人には、どの味がもっとも好まれているのだろうか。マルハニチロが2017年2月に発表した、ラーメンとチャーハンに関する消費者実態調査(※)から確認していく。
次に示すのは普段からラーメンを(外食、中食、内食を問わず)食している調査対象母集団において、どの味わいのラーメンが好きかを複数回答で尋ねた結果。択一、つまり「一番好き」ではないので、例えば「醤油(しょうゆ)と味噌(みそ)と豚骨(とんこつ)と塩、全部好き」と回答するのもありになる。
最上位は醤油味で63.1%。ラーメンを食する人の2/3近くは「醤油ラーメンが好き」と認識していることになる。続いて味噌味と豚骨味がほぼ同率で5割強、続いて塩味が5割でここまでが過半数。袋のインスタント麺では醤油・味噌・塩の3パターンが定番で、豚骨はカップ麺の普及と共に浸透してきた感はあるが、味の好みの上では塩よりも豚骨の方が上のようだ。
続いてやや上位陣と格差は生じるが担々麺、そして今流行りの魚介系やつけ麺が名前を見せる。タンメンや背脂系、ジャージャー麺などは支持者は少数。名前を知らない人はいないだろうが、普段からよく見かけるか否かの点で、上位陣とは差がついてしまうのだろう。
一方、ラーメンの味わいは地域性が強いことでも知られている。そこで今調査では回答者の居住地域別に上位3位を抽出し、その結果を公開している。それをグラフにまとめたのが次の図。4種類で全地域の上位3位が網羅されており、過半数を占めた4種類の味わいへの支持は、順位はともあれどの地域でも変わらないこともうかがえる。
それぞれの地域性、名物のラーメンがイメージされる結果が出ている。例えば博多は豚骨ラーメンが良く知られているが、そこを含む九州・沖縄地域では豚骨を好む人が他地域と比べて圧倒的に多く、トップについている。北海道・東北では醤油以上に味噌が人気、北陸・甲信越では塩が醤油に迫るほどの支持ぶり、中国・四国では他地域よりも醤油の人気度が高いなどなど。第四位以降の動向が是非とも見たくなるような値動きには違いない。
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(※)ラーメンとチャーハンに関する消費者実態調査
2017年1月18日から20日にかけてラーメンとチャーハンのいずれも食べる20代から50代の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比率は1対1、年齢階層別は10歳区切りで等分。調査機関はネットエイジア。あくまでも日常の食生活においてラーメンとチャーハン双方を常食している人に限定されていることに注意。