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松山英樹、最終日62でジェネシス招待を制し、PGAツアー9勝目。6億円ゲット。 #ゴルフ

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

PGAツアーが誇る賞金総額2000万ドルのシグネチャー・イベントのひとつ、ジェネシス招待(米カリフォルニア州リビエラCC、2月15日~18日)を松山英樹(31歳)が見事に制し、通算9勝目を挙げた。優勝賞金は400万ドル(約6億円)。タイムリーな勝利だった。

最終日を首位から6打差の7位タイからスタートした松山は、出だしの3ホールで連続バーディーを奪うと、折り返し後は10番から再び3連続バーディーを獲得。

そして終盤は15番でピン20センチに付けてバーディーを奪うと、16番(パー3)ではピン15センチに付け、もう少しでホールインワンかと思わせる快打でバーディーとして、単独首位へ浮上。そして17番(パー5)は2打目でグリーン奥へ運び、見事に寄せて、またしても3連続バーディー獲得。

3連続バーディーを3度も決めた快進撃は、試合会場のリビエラCC(米ロサンゼルス)のコースレコードに迫った。最終ホールの18番はバーディーパットこそ沈めることはできなかったが、9バーディー、ノーボギーの62で回り切り、2位に3打差を付けてクラブハウスリーダーとなった松山の勝利は、この時点でほぼ確実だった。

後続組には、初日から首位を走ってきたパトリック・カントレーをはじめ、前日2位タイのウィル・ザラトリス、4位だったルーク・リストらがいたが、快走した松山を捉えることは誰ひとりできず、松山の勝利が決まった。

2013年からスポンサー推薦などでPGAツアーに挑み始めた松山は、正式メンバーとなった2014年にメモリアル・トーナメントを制して初優勝を挙げた。2016年にWMフェニックス・オープンで2勝目を挙げると、2017年はWGC(世界選手権)のHSBCチャンピオンズを含む年間3勝を達成。そして2021年には悲願のマスターズで勝利を挙げ、メジャー・チャンピオンに輝き、さらに日本で開催されたZOZOチャンピオンシップでも勝利した。

2022年にはハワイで開催されたソニー・オープンを制し、通算8勝目を挙げたが、以後は優勝から遠ざかり、今季もこれまで5試合に出て、ベストフィニッシュはファーマーズ・インシュアランス・オープンの13位タイ。優勝のみならず上位フィニッシュからも遠ざかっていた。

今週のジェネシス招待では、日に日に順位を上げ、最終日は7位タイから出たが、首位との6打差を縮め、さらに2位に3打差を付けての勝利は、文句なしの快勝だった。

「去年のプレーヤーズ選手権以来、トップ10に入っていなかった。去年までは(体の)痛みがいつ出るかという不安があったが、今年はストレスフリーでできている。今週もいい状態でできて良かった」

マスターズを制した史上初の日本人選手は、ジェネシス招待を制した初の日本人選手にもなった。

「ここで、いいプレーができて自信が高まった。マスターズまで、まだ時間があるので、しっかり高めていければと思う」

松山の笑顔が久しぶりに輝いた。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、ラジオ福島、熊本放送でネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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