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紅白出場 King Gnu、ツアーファイナルで2020年新作アルバム&アリーナ公演を発表

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
King Gnu:photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)

●生々しいほどにロックな圧巻のステージ

今年一番の衝撃と言っても過言ではない凄まじいライブだった。”トーキョー・ニュー・ミクスチャー”と称される4人組バンド、King Gnu(キングヌー)が11月26日、累計約25,000人を動員した全国ツアー『King Gnu Live Tour 2019 AW』のファイナル公演をZepp Tokyoにて行った。音楽が、時間芸術であることを体現する、生々しいほどに時を支配するグルーヴを感じられた圧巻のステージとなった。

King Gnu:photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
King Gnu:photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)

会場では、2020年1月15日にニューアルバム『CEREMONY』のリリースと、初のアリーナを含む全国ツアー『King Gnu Live Tour 2020 "CEREMONY"』の開催を発表した。2月29日のマリンメッセ福岡を皮切りに、東京では国立代々木競技場第一体育館 2デイズを含む 全国7都市・12公演のツアーとなる。 

●ストリーミング総再生回数1億回を突破した「白日」

メジャーデビュー1年目にして異例の『第70回NHK紅白歌合戦』への出場、まさかの『第61回 輝く!日本レコード大賞「優秀アルバム賞」』受賞となったKing Gnu。そんななか全公演ソールドアウト、超満員のオーディエンスによって熱気高まるなか重厚なハンマービートが轟く「飛行艇」から本編スタート。アグレッシヴなロックチューン「Sorrows」、「あなたは蜃気楼」、「ロウラブ」、「Vinyl」に湧く熱狂のフロア。コール&レスポンスの声援がとにかく熱い。

注目は、2019年を代表する1曲となった、ストリーミング総再生回数1億回を突破したメロウにたゆたう美しき「白日」だ。本作によってKing Gnuは、日本におけるポップミュージックの基準値をアップデートした。もちろん上方傾向に、だ。

さらにドープに会場を魅了する「Hitman」、すでに音楽ファンの間では名曲と名高い「The hole」など、テクニカルなプレイをダイナミックに表現する音楽性の豊かさが魅力なKing Gnu。

照明やスモーク以外、映像モニターも派手な演出も一切ないのだが片時も目を離したくはないプレミアムなステージ。ギターと鍵盤を自在に操る常田大希(Gt.Vo.Key.)と、ピュアネスと混沌を併せ持つ井口理(Vo.Key.)によるツイン・ボーカルの高揚感。安定のテクニカルなプレイを解き放つ新井和輝(Ba.)、ダイナミックなビートを展開する勢喜遊(Drs.Sampler)による圧巻のサウンドが繰り広げられていく。

●世界へ紹介したい日本を代表するロックバンド

3年半前、King GnuがまだSrv.Vinciというバンド名だった頃に初取材した際、常田は今となんら変わることなく「今って音楽の進化自体が止まっていて、音楽以外のことで差別化しているアーティストって多いじゃないですか? でも、まだ音楽だって発展する余地があると思っているんですよ。ポップミュージックをもっと、進化させたいんですよね。」とブレることなく語っていた。King Gnuの存在はポップミュージックの拡張であり進化だ。英語詞に逃げることなく、日本語詞へこだわる作風にも愛着を感じる。まさに、自信を持って世界へ紹介したい日本を代表するロックバンドだ。

【過去レア記事】新しい才能Srv.Vinciが打ち出す、進化する次世代ポップ・サウンド!

中盤、井口が「こんばんは。お元気ですか? ……元気ですね(苦笑)。」と語りかけ、一気に和やかな雰囲気に。続く「Don't Stop the Clocks」、「McDonald Romance」、「Bedtown」ではファン人気の高い、曲の良さが際立つアコースティック・バージョンを披露。そして、オーディエンスの熱狂が最高潮に達した「Tokyo Rendez-Vous」、「Prayer X」、「Flash!!!」へとなだれ込み、本編ラスト、2020年を代表するロックアンセムになるであろう最新曲「Teenager Forever」にて、甘酸っぱい高揚感を開放感あるギターポップ・サウンドによって光のシャワーのように解き放った。

●メインストリームをも飲み込む衝撃のカウンターカルチャー

アンコールでは、10月に配信リリースした最新曲「傘」を披露し、おなじみのサイケデリックなラストナンバー「サマーレイン・ダイバー」をプレイ。オーディエンスを熱狂の渦へと巻き込み大団円へ。そして、常田の口から2020年へ向けて発表が行われた。

アンコールでの終盤ライブMC

常田(Gt.Vo.Key.):本日、お知らせがありまして。来年(2020年)1月15日にアルバムを出します。それにともない、ツアーを2月からやります。東京は国立代々木競技場第一体育館 2デイズ。大きいですね、井口君?

井口(Vo.Key.):僕より大きいね(笑)。(※ ← 井口は身長が高く大柄ゆえの謎の返答……。)

今年は、ソールドアウト続出によってプレミアチケットとなったZepp規模公演を重ねてきたKing Gnuだったが、来年は一気にアリーナ公演へと躍り出る。異端とも言える年末の紅白出場だが、メインストリームをも飲み込む衝撃のカウンターカルチャーとして、自身の攻めの楽曲「Slumberland」でのリリック(歌詞)内容そのままにオルタナティヴ精神で全てをひっくり返してくれそうだ。

2020年も、King Gnuによる快進撃は止まらない。 

常田大希(Gt.Vo.Key.):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
常田大希(Gt.Vo.Key.):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
勢喜遊(Drs.Sampler):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
勢喜遊(Drs.Sampler):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
新井和輝(Ba.):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
新井和輝(Ba.):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
井口理(Vo.Key.):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)
井口理(Vo.Key.):photo by アリオラジャパン(カメラマン:小杉 歩)

◎King Gnu プロフィール

東京藝術大学出身で独自の活動を展開するクリエイター常田大希が2015年にSrv.Vinciという名前で活動を開始。その後、メンバーチェンジを経て、常田大希(Gt.Vo.Key.)、勢喜遊(Drs.Sampler)、新井和輝(Ba.)、井口理(Vo.Key.)の4名体制へ。『SXSW2017、Japan Nite US Tour 2017』出演後、2017年4月、バンド名をKing Gnuに改名し新たなスタートをきった。独自のポップセンスと色気が凝縮されたトーキョー・ニュー・ミクスチャーと称されるサウンドはもとより、『FUJI ROCK FESTIVAL』、『RISING SUN ROCK FESTIVAL』等大型フェスへの出演、盟友クリエイティブレーベル「PERIMETRON」と制作するMV・アートワークで注目を集め、LIVEチケットは毎回即完。音楽・映像・アートワーク、LIVE全ての面において、唯一無二の世界観を築きあげている。2019年1月にアリオラジャパンよりメジャーデビューアルバム「Sympa」をリリースし、翌2月には日本テレビ系土曜ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』主題歌『白日』を配信リリース。2019年最大級のロングランヒットを記録中。春に初の全国ツアー『King Gnu One-Man Live Tour 2019 "Sympa"』を完遂し、春~夏にかけて数多のフェスに出演。8月に「飛行艇」(ANA「ひとには翼がある」篇TVCMソング)、10月に新曲「傘」(ブルボン「アルフォート」CMソング)を配信リリースした。

◎セットリスト

M01. 飛行艇

M02. Sorrows

M03. あなたは蜃気楼

M04. ロウラブ

M05. It's a small world

M06. Vinyl

M07. Overflow

M08. NIGHT POOL

M09. 白日

M10. Slumberland

M11. Vivid Red

M12. Hitman

M13. The hole

M14. Don't Stop the Clocks

M15. McDonald Romance

M16. Bedtown

M17. Tokyo Rendez-Vous

M18. Prayer X

M19. Flash!!!

M20. Teenager Forever

-ENCORE-

M21. 傘

M22. サマーレイン・ダイバー

◎ニューアルバム『CEREMONY』

2020.01.15 ON SALE

Blu-ray Disc付き初回生産限定盤 4500円+税 BVCL 1046 / 1047

通常盤 2900円+税 BVCL 1048 

◎LIVE情報

初のアリーナ公演を含む全国ツアー決定!!

『King Gnu Live Tour 2020 "CEREMONY"』

2/29(土) マリンメッセ福岡

3/5(木) 大阪城ホール

3/17(火) 国立代々木競技場第一体育館

3/18(水) 国立代々木競技場第一体育館

4/4(土) 仙台GIGS

4/5(日) 仙台GIGS

4/10(金) KT Zepp Yokohama

4/11(土) KT Zepp Yokohama

4/16(木) Zepp Sapporo

4/17(金) Zepp Sapporo

4/20(月) Zepp Nagoya

4/21(火) Zepp Nagoya

King Gnu オフィシャルサイト

https://kinggnu.jp

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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