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moumoonに感じた、海外シーンとシンクロするシンセポップ・バンドな魅力

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
YUKA(moumoon)

現在、全国ライブハウス・ツアー『FULLMOON LIVE TOUR 2014 ~LOVE before we DIE~』(14都市16公演)中の、moumoonに注目!!!

moumoon
moumoon

“いま”のmoumoonのライブには、フェニックスやフォスター・ザ・ピープル的な、海外シーンとシンクロするシンセポップ・バンド的な魅力を感じた。今回のツアーはドラムとベースを加えた4人編成ながら、ヴォーカルのYUKAや、ギターとサウンド・プロデュースを手がけるMASAKIは、ラップトップやシンセサイザーを曲に応じて取り入れるなど、担当パートに縛られない“音の響き”を意識されたサウンド・スタイルを打ち出している。ライブでプレイされた「『Love is Everywhere』」で聴ける浮遊感ある疾走感は、moumoonならではのオリジナルなポップチューンだと思う。まず聴いてみて欲しい。

moumoonといえば資生堂CMソングとして大ヒットした「Sunshine Girl」、「Chu Chu」など、センス良きキラキラ感あるポップチューンな印象が強い音楽ファンは多いだろう。しかし、今年1月にリリースされた、女性ゾンビをアクセントにされたアートワークが賛否を呼んだコンセプチュアルなアルバム『LOVE before we DIE』では、ライブでの盛り上がりを想像できるエモーショナルなナンバーが収録されていた。このことからも、チャートシーンで活躍するポップスター的イメージからの脱却…、とまで言わずとも、確かなる進化を感じられ、夏フェスシーンでも闘えるバンド、moumoonの奥深さをライブを通じて体感させられたのだ。

TVCMで誰もが耳にした事あるヒットチューン「Chu Chu」は、ロックテイスト強いライブバージョンなアレンジが施され、新作アルバム『LOVE before we DIE』でも重要なナンバーであった「エメラルドの丘」は、エモーショナルで情緒を感じられるmoumoon新境地な、感情をアップリフトするロックチューンとしてプレイされている。

さらに、5月にリリースされた資生堂CMソング新曲「Jewel」は、ライブで盛り上がる事間違い無しの、ファニーなリズムアレンジが絶妙なポップチューンに仕上がっている。6月18日には、お得なサマーソング集『ICE CANDY』(「Sunshine Girl」、「Chu Chu」、「Jewel」など全10曲を収録)のリリースも控えている。なお、本作に収録された新録曲「ICE CANDY」は、moumoon新境地ともいえる、ライブでの盛り上がりが予想できる抜けの良いエレクトロ・サウンドに注目したい。

あらゆるサウンドを呑み込みながら、ひと捻り入った極上のポップチューンを料理し続けるmoumoonは、フランスのテレビ局『Nolife』での日本人アーティストランキングで1位を獲得。フランスでも人気が高まりつつあり、7月に現地で開催される20数万人を動員する大規模フェス『Japan Expo』にも出演が決定している。さらに、国内でも『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014』、『JOIN ALIVE』など、国内ロックフェスティバルへの出演も発表されている。

そんなmoumoonの最新ツアーは、残すところ追加公演となる6月13日(金)ZEPP TOKYOのみとなっている。音楽シーン全体がヒット曲で共感を生み出しづらいと言われる昨今、moumoonによる“いま”の時代を感じられる、独創性の高いライブ・エンタテインメントに注目したい。

ICE CANDY/mouton
ICE CANDY/mouton

moumoonオフィシャルサイト

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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