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東京オリンピック野球、ドミニカが世界最終予選を制し、開幕戦で侍ジャパンと対戦

阿佐智ベースボールジャーナリスト
今年のカリビアンシリーズを制したドミニカ(写真提供:カリブ野球連盟)

 現地時間26日、メキシコ・プエブラで行われていた野球・東京オリンピック世界最終予選決勝でドミニカが勝利。TOKYO2020への最後の切符を手にした。その直後にオリンピック・グループステージのスケジュールが発表され、7月28日に福島で行われる開幕戦で日本代表・侍ジャパンとドミニカが相まみえることが決まった。

 世界最終予選は当初、これに参加する予定だった台湾で開催されることが決まっていたが、コロナ禍が終息の気配を見せない中、台湾が出場と開催を辞退。すでに出場を決めていたメキシコが開催に手を挙げ、現地トッププロリーグ・メキシカンリーグのペリーコスの本拠、プエブラでの代替開催が決まった。

 出場国はアメリカ予選に敗退した国の内、上位2カ国のドミニカ、ベネズエラに欧州アフリカ予選の決勝でイスラエルに敗れたオランダの3カ国。ドミニカ、ベネズエラは、メキシコシティでのメキシコ代表とのエキシビションマッチを行った後、プエブラ入りした。

 大会のフォーマットは3チームによる総当たり戦の後、2位3位チームが再戦し、その勝者が1位チームとオリンピック出場をかけて争うというもの。23日の初戦のベネズエラ戦を10対7で制したドミニカは、25日のオランダ戦も4対3で制し全勝で決勝進出を決め、準決勝を勝ち上がってきた27日のベネズエラの再挑戦を8対5ではねのけ、東京行きの切符を手にした。

 それを受けて世界野球ソフトボール連盟(WBSC)から日本時間28日夜に発表されたフォーマットは以下のとおりである。

 7月28日から始まるグループステージは、日本、メキシコ、ドミニカのグループAとアメリカ、韓国、イスラエルのグループBに分かれて総当たり戦を行う。このグループステージの順位に応じて、8月1日からのノックアウトステージに移行し、8月4,5日の準決勝を経て、7日の3位決定戦、決勝でメダルを決める。

 福島・あづま球場でのデーゲームで行われる開幕戦は、日本対ドミニカに決定。29日からは舞台を横浜スタジアムに移し、グループBの初戦、韓国対イスラエルがナイターで行われる。

 以下、30日までのグループステージのスケジュールを示しておく。

 7月30日 グループA ドミニカ対メキシコ  12:00試合開始

      グループB イスラエル対アメリカ 19:00試合開始

 7月31日 グループA メキシコ対日本    12:00試合開始

      グループB アメリカ対韓国    19:00試合開始

なお初戦の対戦相手となるドミニカの陣容だが、メジャーリーガーの参加が基本的にない中、ロースターはマイナーリーガーやメキシコでプレーしている選手で占められている。現在所属のないフリーエージェントの選手も少なくないが、その中には、メジャー15シーズンで1962安打を放ったメルキー・カブレラ(元ヤンキースなど)も含まれている。

ベースボールジャーナリスト

これまで、190か国を訪ね歩き、23か国で野球を取材した経験をもつ。各国リーグともパイプをもち、これまで、多数の媒体に執筆のほか、NPB侍ジャパンのウェブサイト記事も担当した。プロからメジャーリーグ、独立リーグ、社会人野球まで広くカバー。数多くの雑誌に寄稿の他、NTT東日本の20周年記念誌作成に際しては野球について担当するなどしている。2011、2012アジアシリーズ、2018アジア大会、2019侍ジャパンシリーズ、2020、24カリビアンシリーズなど国際大会取材経験も豊富。2024年春の侍ジャパンシリーズではヨーロッパ代表のリエゾンスタッフとして帯同した。

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