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ブラジル戦で露呈した課題、セルジオ越後「強いとあおって勝てない、日本代表ビジネスの手法は時代遅れ」

浅野祐介OneNews編集長

ハビエル・アギーレ体制での4戦目。日本代表はシンガポールの地でブラジル代表に0-4での大敗を喫した。4ゴールをマークしたネイマールは日本を相手に3戦連続となる合計7得点。ブラジル代表通算得点数を歴代5位の40に伸ばした。

ネイマール 自身初の4発 7得点の日本はお得意さま

まざまざと見せつけられた力の差。セルジオ越後氏にブラジル戦の率直な感想を聞いた。

日本代表がブラジル相手に0―4で敗戦した。結果自体はそれほど驚きではないだろうけど、来ると分かっていた相手のエースにむざむざと4得点を叩きこまれ、まったくいいところなく負けた様は本当に残念だったね。

相手のレベルによって、ようやく自分たちの実力が分かる。これまでもそうだった。アジアレベルではボールをつなげても、強豪には通用しない。興行目的の国内親善試合で勝っていかにスター化されようとも、ワールドカップでは勝てない。そこから一歩も進んでいないのが悔しいね。

メディアも同罪だ。放送したTBSは、本田圭佑が先発しなくてあたふたしたんじゃないかな。本質を無視してまでも、選手をスターシステムに乗っけて、日本代表ビジネスをまわす。強い強いと煽り、でも勝てない。その手法はもう時代遅れなんじゃないか? ソーシャルメディアでは本音があふれているよ。

メディアももっと本音を突き続けたほうがいいじゃないかな。「期待されている若手の活躍はどうでしたか?」なんてよく聞かれるけど、ブラジル戦は相手の若手にやられたね。それも4点も。ネイマールは22歳だよ?

それにしても、これまでメキシコ代表やリーガ・エスパニョーラのチームを率いていたアギーレも面食らっているんじゃないかな。明らかにレベルが劣るチームを率いて、アジアをしっかり勝ち抜きながら、ワールドスタンダードを見据える。この難題にどう答えを出せるか。お手並み拝見だ。

ネイマール、オスカルら3日前のアルゼンチン戦とほぼ同様のメンバーでこの一戦に臨んだブラジル対し、日本は4日前のジャマイカ戦からスタメンを6人変更。本田圭佑、岡崎慎司、長友佑都らブラジル・ワールドカップの主力組はベンチスタートとなった。アジアカップに向けての「選考」を進めるアギーレ監督。セルジオ越後氏の言う“難題”にどう答えを出すか、11月のホンジュラス戦、オーストラリア戦も目の離せない「選考」の場となりそうだ。

セルジオ越後のサッカー日本代表論

OneNews編集長

編集者/KKベストセラーズで『Street JACK』などファッション誌の編集者として活動し、その後、株式会社フロムワンで雑誌『ワールドサッカーキング』、Webメディア『サッカーキング』 編集長を務めた。現在は株式会社KADOKAWAに所属。『ウォーカープラス』編集長を卒業後、動画の領域でウォーカー、レタスクラブ、ザテレビジョン、ダ・ヴィンチを担当。2022年3月に無料のプレスリリース配信サービス「PressWalker」をスタートし、同年9月、「OneNews」創刊編集長に就任。

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