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世界一がんばっているママたちへ

赤石千衣子しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長 

世界一がんばっているママたちへ

今日は母の日です。

でも今日が母の日だということも忘れて、働き続けているママたちがいることを、わたしは知っています。

その中に日本のシングルマザーがいます。

日本のシングルマザーの就労率は、80.6%(全国母子世帯等調査)。世界の中でも、トップクラスに就労率が高いのです。

でも年間の平均就労収入は181万円です。

日本のシングルマザーの悩みはなんでしょうか。

まず、家計が大変なことです。現在の暮らしも苦しい。さらに子どもの教育費を捻出するのは至難のわざ。しかたなく、夜も、土日も働いています。

ほんとうによくやっています。

次の悩みは時間がないこと。子どもたちと、一緒にご飯を食べたり、のんびりおしゃべりをして子どもたちの話をきいてあげたい。たまには自分のために時間を使いたい。そう思っていてもそんな時間が取れずにいつも追われているのです。からだもこころも限界にきているのです。

その全国にいる、ママたちに、よくやっているねと伝えたい。

あなたたちに特大の大きな、母の日の花束をあげたい。そう思います。

自分のためにも、子どもたちのためにも、ママたちが、そして女性たちが、元気な笑顔でいられる、そんな社会をつくりたい、それがわたしの願いです。

だから、女性たちの就労収入が上がるように、社会を変えていかねばなりません。そのためには、男性が長時間働き、女性が補助的にパートで働き家事育児を担うといった男性片働きモデルの根強い社会を変えて、誰もが働きたいならまっとうな収入を得られるようにしたいと思っています。

そのためには子どもたちの教育費などの支援も必要です。

ママが元気になれば、子どもたちもしあわせになります。

いちばんがんばっているママたちへ。あなたたちを応援します。

しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長 

NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長。当事者としてシングルマザーと子どもたちが生き生きくらせる社会をめざして活動中。社会保障審議会児童部会ひとり親家庭の支援の在り方専門委員会参考人。社会福祉士。国家資格キャリアコンサルタント。東京都ひとり親家庭の自立支援計画策定委員。全国の講演多数。著書に『ひとり親家庭』(岩波新書)、共著に『災害支援に女性の視点を』、編著に『母子家庭にカンパイ!』(現代書館)、『シングルマザー365日サポートブック』ほかがある。

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