グレーだけだと思ったら大間違い? 緑や赤など実はカラフルで奇抜な鳩を姿を愛でる
野鳥の中でもカラスやスズメについで身近な存在のハト。都心でもよく見られるカワラバト(ドバト)や、その次によく見かけるキジバト以外にも5種類のハトを観察することができます。 【写真】グレーだけじゃないカラフルな鳩の姿を見る(全8枚) 今回は基本の鳩であるカワラバト(ドバト)とキジバト以外をご紹介します。ぜひキャンプやハイキングの時に探してみて下さい。
ミネラルを摂りに命懸けで海まで遠征【アオバト】
体調33cmほどの緑色のアオバトは、日本、中国、台湾に生息するハトです。日本では本州、四国、九州では留鳥として、また北日本は夏鳥、沖縄では時々見ることができます。森林などに生息し、オスはブドウ色の翼を持っています。背のあたりはオリーブ色、胸の辺りは明るい緑黄色やと説明されているものが多いですが、実際に見ると背中も割と明るめの緑色に見えます。 ミネラルを求めて春から秋にかけて海の岩場や、温泉などに飛来し海水や温泉水を飲むことでミネラルを摂取します。大磯・照ヶ崎が飛来地として有名ですが、北海道の小樽市、その他群馬の上野村などでも見ることができます。森林で探すのは大変なので観察するには飛来地へ赴くのが一番です。
天然記念物にもなっている上品カラーの鳩【シラコバト】
キジバトに似た雰囲気を持つシラコバトは全長30cm前後のユーラシア大陸や北アフリカにも分布する鳩で、日本では埼玉県東部を中心に千葉県、茨城県、栃木県などの林や屋敷林などに生息する留鳥です。カワラバトやキジバトより白っぽい体色をしているために、シラコバト(白子鳩)という説があります。首横に見える模様は後ろ側に繋がり輪状になっています。 シラコバトは江戸時代に日本に導入されたといわれ、埼玉県東部から千葉県にかけての広い範囲にあった御猟場の鷹狩用の獲物として飼育されていました。その後かなり数を減らしましたが、国の天然記念物(越ヶ谷のシラコバト)となり、保護されたことで少しずつ数を増やしています。 畜舎や工業団地付近でよく見られているので、その周辺で探すと良いかもしれません。
滅多に姿を見せない希少な鳩【カラスバト】
日本と朝鮮半島南部の海岸、済州島、鬱陵島のみに分布するカラスバトは、カワラバトより少し大きめの体長40㎝ほどの鳩で、雌雄同色での黒っぽい色が特徴です。光の加減によって首の周りの緑の部分が光って見えます。準絶滅危惧で伊豆諸島や、九州周辺の離島など「島しょ」部の常緑広葉樹林などにに生息しています。都会の鳩たちと違い非常に警戒心が強く肉眼では見つけにくい鳩です。 亜種である、小笠原諸島のアカガシラカラスバトと、八重山諸島のヨナグニカラスバトは絶滅危惧種。 アカガシラカラスバトは名前の通り頭(というか顔)に赤褐色の羽毛が入ります。また、ヨナグニカラスバトはほぼカラスバトと同じ見た目ですが、若干色が薄いようです。