ドラフト 阪神1位・伊原陵人、170センチの小さな大エースになる「一番の戦力になりたい」
伊原が社会人1年目から使っている緑色のグラブにはこう記されている。
『負けられません。勝つまでは』
大商大4年時の2年前のドラフトでは指名漏れ。「自分はまだまだ到底及ばないっていう自覚はあったので、落ち込んだりはなかったが、一生懸命、野球を続ける要因にはなった」。遠回りしてたどり着いたプロの世界。小さな伊原が虎の大エースになる。(月僧正弥)
★11月1日の日本選手権初戦に向けて練習試合で5回1失点
伊原はこの日、自社グラウンドで行われたJR東海との練習試合に先発し、5回を投げて被安打6で1失点、3奪三振と好投した。チームは29日開幕の日本選手権に出場し、11月1日に初戦のHonda戦(京セラ)を迎える。「とにかく最後まで自分のできることを精いっぱいやっていく。ストレートもそうですし、変化球のキレも手を緩めることなく、しっかり練習していきたい」と、プロ入りまでの短い期間にも成長することを誓った。
■伊原 陵人(いはら・たかと)
2000(平成12)年8月7日生まれ、24歳。奈良・橿原市出身 小1から軟式野球を始め、八木中でも軟式野球部に所属したが1年間、野球から離れ、柔道部に在籍したことも。奈良・智弁学園高から大商大を経てNTT西日本。家族は両親と4歳上の兄。血液型はB型。最近の趣味はアニメ鑑賞で、戦闘系がお気に入り。50メートル走は6秒3。170センチ、77キロ。左投げ左打ち。
■伊原ワクワクあらかると
★阪神は外れ1位が活躍中2022年は浅野(巨人)を外して森下を指名。1年目から開幕スタメンに名を連ね、夏場以降はクリーンアップの一角としてリーグ優勝、日本一に貢献。日本シリーズでは新人記録の7打点を挙げた。18年は藤原(ロッテ)、辰己(楽天)を外した後に近本を指名。1年目から盗塁王、新人特別賞に輝き、その後も斬り込み隊長として昨年の日本シリーズではMVPを受賞した。
★小兵左腕が活躍中現役最年長の石川雅規(ヤクルト)は167センチながら通算186勝をマーク。昨年の最多勝利、勝率第1位のセ2冠に輝いた東克樹(DeNA)は同じ170センチだ。