今年の早稲田実業は「清宮が1年生だった2015年」に似ている!? プロ注・宇野を中心に西東京随一の打線が投手陣を引っ張る【チーム紹介】
9年ぶりの夏の甲子園出場を狙う早稲田実業。今大会は高校通算61本塁打のスラッガー・宇野 真仁朗内野手(3年)を中心に強打者が揃い、有力候補に挙げられている。 【一覧】早稲田実業 夏の大会のベンチ入り選手 しかし6月中旬の段階で、和泉実監督の言葉はややネガティヴに聞こえた。 「練習試合では負けっぱなしです。投手陣もなかなか厳しいですし、打線は色々いじっていますが、なかなか…」 とはいえ、過去にもこうした状況から立て直してきたのが早実だ。今年の主力選手や課題に迫っていきたい。
【投手】期待の2年生左腕エースの復活に期待
今年の一番の課題は投手力である。春季都大会3試合で6失点。最も取られたのは明大中野の3失点と大きな失点があったわけではないが、絶対的な投手がおらず、継投の連続だった。打力が上がる夏では苦しい戦いが強いられるかもしれない。 和泉監督が期待しているのは、今大会背番号1をつける中村 心大投手(2年)だ。この春、中村の故障により、早実投手陣は継投でしのぐしかなかった。 中村は故障前、強豪校相手にも快投を演じていた。和泉監督も「能力的なものでいえば、来年の西東京を代表する左腕になるかもしれない投手です」と絶賛する。左スリークォーター気味から最速140キロの速球、切れ味鋭いスライダーで勝負する。高校入学後からテークバックを小さい投球フォームに修正して、入学当時は120キロ後半だったが、10キロ以上も球速アップした。 取材日は、慎重にネットスローを繰り返しており、「夏は絶対に投げたい」と決意を語った。 しかし、故障上がりの中村のフル回転は難しいだろう。「どちらにしても継投策になる」と和泉監督が語るように、春季都大会でも好投を見せた右の技巧派・山﨑 啓生投手(3年)が軸となりそう。ほかにも、唐箕 大和投手(3年)、金城 繁虎投手(1年)、灘本 塁投手(2年)、浅木 遥斗投手(2年)がベンチ入り。練習試合を通して、チャンスを掴んだ投手陣が奮闘できるか。