東大合格者語る「過去問は後回し」超キケンな訳 受験や資格試験でも効率性を考えて勉強を
試験勉強で過去問から手をつけるのもこれと同じで、自分の現時点での実力と合格水準までの差がどのくらいあるのか把握しておかないと、どんな勉強をすべきかわからず計画も立てられません。 今の実力が何点なのか、時間内に解き切れるのか、本番で求められる知識がどれくらい頭に入っているのか。これらは実際に過去問を解いてみて初めてわかることです。その結果、どの問題集を使っていつまでに何点取れる実力をつければいいか、どんなペースで勉強を進めればいいかという目安ができるわけですね。
■基礎を固めてから過去問は遅い! 「どうせ今やっても点数が取れないのはわかっているから、しっかり基礎を固めてからやりたい」という人もいますが、これはタイパの面では悪手です。勉強を重ねてから最後の力試しに過去問をやってみたら全然実力不足だったとか、以前と問題の形式が変わっていることに気づかなかったなんてことになると、また勉強をやり直さなければいけません。最初の計画の段階でつまずいていたら、大きなロスが生じてしまうのです。
また、今やっている勉強がどう点数に結びつくのか、自分が本当に合格レベルに近づいているのかもわからないので、モチベーション維持にも影響してきます。 最初に過去問を解いておけば、自分が今やっている勉強が本番の問題とどう関係しているのか、何のためにやっているのかがわかります。解く問題のレベルが過去問と近くなるにつれて、自分の成長もより実感できるようになるでしょう。 中には「私は初学者で、過去問なんて1つも解ける問題がないからやっても意味がないのでは?」と思う人もいるかもしれません。
ですが、必ずしも解ける必要はありません。知識ゼロの状態であったとしても、まず問題を見てみることに意味があるからです。 たとえば、私はプログラミングのことが全然わかりませんが、もしプログラミングの資格取得を目指して試験を受けることになった場合、まず過去問を見てみます。もちろん問題は解けませんが、「どんな用語やどんな形式の問題があるのか」、「試験時間や合格点がいくらで、どんなレベルの知識や技能を求められるのか」といった点を確認します。