「余命1年」治療第2弾がん免疫療法のリアルな効果 副作用は軽く、旅行に行けるほど体調良好だったが
午後になってちょっとした異変が起きた。体温が37度に。インフュージョンリアクション(過敏症)と呼ばれる副作用だと思われるとのこと。安静しているうちに熱は下がっていったが、夜になって再び上昇し37.9度までいった。カロナールを服用してしのぐ。夜勤担当の看護師Iさんが何度も様子を見に来てくれる。ありがたい。本当に天使のように見えてくる。 入院3日目。朝から快調だ。熱も下がり、副作用は何も出ていない。人によっては悪寒、発熱、掻痒感、発疹、血圧の変動(ふらつき、動悸)、呼吸困難、紅潮、末梢性浮腫などの症状が出ることがあるというが、幸い軽い発熱だけで済んだ。
■会計時の金額を見て驚いた 退院時の会計でその額を見て驚いた。合計金額約65万円。バベンチオ関連だけで50万円である。だが、高額療養費制度のおかげで実質負担は数万円で済んだ。本当にありがたい制度である。次回の投与は8月の上旬。それまで大きな副作用が出ないことを祈った。 7月下旬は通院がないので、いくつか仕事を入れた。猛暑日がなく「涼しさ」が話題となっている房総の勝浦への取材(「猛暑日ゼロ」の勝浦、7月下旬に訪れた正直な感想)もその一つ。長距離の移動、暑い中での現地取材は大丈夫かと多少は気になったが、いざ訪れてみたらどうってことなかった。
駅に到着後は周辺を歩いて取材し、魚屋が始めた食堂でおいしい海鮮丼の朝昼食を楽しむ。その後、電動自転車を借りて、潮風を浴びながら海岸線をサイクリングし、名所を駆け回った。 勝浦海中公園の海に面した所にあった気温計は25度を指していた。食堂のおばあちゃんが「海からの風があるからいつでも涼しい」と言っていたことを思い出した。日差しは強かったが、気温は30度を下回っていたので、取材で動き回っても体力的には平気だった。夜、帰宅後も体調に変化はなく、「まだまだやれるな」と自信がわいてきた。
8月1日、2度目のバベンチオ投与日だ。いつも通りに血液検査を済ませ、診察、そしてバベンチオ投与という流れ。実は3日から1週間、毎年恒例の北海道旅行を控えており、副作用だけが心配だった。旅行そのものは医師も「どんどん行かれたほうがいいですよ」と勧めてくれていた。さあ、副作用はどうなるか。 バベンチオの投与は順調に終わり、午後には自宅に戻った、今回は前回のような発熱もない。翌日も体調は良好で異変はどこにもない。