「北朝鮮軍、少なくとも3000人がロシアで訓練」米国が確認
【10月24日 KOREA WAVE】カービー米大統領補佐官(広報担当)は23日の記者会見で「北朝鮮が10月初旬から中旬にかけ、少なくとも3000人の軍人をロシア東部に船によって移動させたと評価している」と述べ、北朝鮮のロシアへの派兵を確認した。 カービー補佐官によると、北朝鮮軍は船で北朝鮮・元山からロシア・ウラジオストクに移動し、現在、ロシア東部に散在する複数の軍事施設で訓練を受けているという。カービー補佐官は「この兵士たちがロシア軍と共に戦闘に投入されるかはまだわからないが、訓練を終えた後、ロシア西部に移動し、ウクライナ軍と戦う可能性が非常に高い」と憂慮した。 こうした見解をすでにウクライナ政府に伝え、同盟国やパートナー、域内国家と緊密に対応を協議しているという。 また、カービー補佐官はこうした状況について「ウクライナとの戦争でロシアの切迫感が大きくなっていることを示すものだ」との見解を示したうえ「ロシアは連日、戦場で途方もない死傷者を出しているのに、プーチン大統領はこの戦争を継続するという意志を示している」と指摘した。 加えて、露朝間の「前例のないレベルの直接的な軍事協力」により、欧州だけでなくインド太平洋地域の安全保障に影響を及ぼす可能性があると強調し、「ロシアの北朝鮮軍との協力は、北朝鮮からの武器調達と軍事訓練を禁止するさまざまな国連安保理決議に反する」と断じた。 さらに、北朝鮮軍がウクライナに投入されれば合法的なウクライナの軍事目標になるとしたうえ、「ウクライナ軍隊はロシア軍隊に対抗するのと同じ方式で北朝鮮軍に対抗して自分たちを防御するだろう」と見通した。 カービー補佐官は中国について「この問題をどう見ているのかわからない」としながらも「朝鮮半島の安定を望むという中国の発言を額面通り受け入れるならば、中国も今回の事態を深く憂慮している可能性がある。可能な範囲で米国の観点を中国と共有し、中国の観点を収集する」と答えた。 軍事専門家らは、北朝鮮が派兵の見返りに、米国の主要都市を打撃できる長距離弾道ミサイル技術をロシアから受ける可能性があると見ている。 米紙ニューヨーク・タイムズは同日の報道で、ロシアのウクライナ侵攻により、ロシア側だけで60万人以上が死傷したと推定し、プーチン大統領は国内世論を考慮すれば、北朝鮮傭兵部隊に手を伸ばす必要がある――との専門家の分析を伝えている。 また、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記はこの見返りに、ロシアから技術支援を受け、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の射程を伸ばそうとしているとみている。 オースティン米国防長官も同日、ローマで「北朝鮮兵力がロシアにあるという証拠がある」と述べ、米政府当局者としては初めて北朝鮮のロシア派兵を確認している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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