ゴジラ上陸で消滅都市から楽園に!唯一無二の“絶景レストラン”も
今回のテーマは、「沸騰!地方の復活劇~淡路島がアツイ~」。 「ゴジラ」や「ドラゴンクエスト」のテーマパークや地元の絶品食材が客を呼び、消滅可能性都市の認定から一転、ガラリとイメージが変わった兵庫・淡路島。何もなかった島が、いかにして“一大観光地”へと変貌を遂げたのか。その舞台裏や戦略に迫った。 【動画】ゴジラ上陸で消滅都市から楽園に!唯一無二の“絶景レストラン”も
“究極のバッドロケーション戦略”で唯一無二のレストラン
神戸の中心地から車で約30分、約12万人が暮らす兵庫・淡路島。その西海岸沿いに、飲食店やホテルなど20の施設が集まった「フロッグスファーム」がある。 店がオープンするまで、この周辺は地元の人もほとんど寄りつかない荒地で、カエルの鳴き声しか聞こえない場所だったため、「フロッグスファーム」と名付けられた。 瀬戸内海の新鮮な地魚が食べられる「淡路島 回転すし 悦三郎」は連日大盛況で、この他、淡路産の食材にこだわったラーメン店や、海を見ながら淡路牛のバーベキューが楽しめる店も。年間39万人が訪れるグルメスポットになっている。
そんな「フロッグスファーム」で最初にオープンしたのが、海が見えるテラスが売りのイタリアンレストラン「ガーブ コスタ オレンジ」だった。
何もなかった場所を食の街へと変えたのが、東京・大阪などに94店舗の飲食チェーンを展開する「バルニバービ」佐藤裕久会長。佐藤さんはここで見た夕日に感動し、エリアの開発を手がけることに。「都会では見られないような、薄いピンク、パープルが入った空になる。ここにおいしい食事やスイーツがあれば、1~2時間運転してでも客は来る」と話す。 佐藤さんはこれまで、飲食店に不向きな“バッドロケケーション”に、あえて店をつくってきた。その場所が持つ自然や景色を生かして人気の店にしてきたのだ。 「普通の常識から見たら悪い、もしくは過去ダメだったけれども、未来も悪いとは限らない場所。この場所も原っぱだった。店がないから当然人は歩いていない、商業としては“バッド”だけど、見方を変えたら、きれいな海が近くにあって、夕方になったら太陽が沈む。これってカフェやレストランにとってはめちゃくちゃいいこと。興味がある、面白いものをつくれば、人は来てくれる」と成功の秘訣を語る。