ゴジラ上陸で消滅都市から楽園に!唯一無二の“絶景レストラン”も
「僕も淡路島に住んでいる。朝は鳥が起こしてくれるし、波の音を聞きながらおいしいものを食べられる。娘も孫も移住している」と話すのは、「パソナグループ」代表・南部靖之さんだ。「神戸出身なので、何か恩返しがしたいと思った。淡路島は神戸と近いし、若い社員とみんなで移住し、機能を持ってくることで地域創生ができるなと思った」。 「バルニバービ」佐藤さんについて聞くと、「最高に尊敬している。『何か一緒にやろうぜ』と、しょっちゅう会って話している」と佐藤さん。
南部さんから淡路島の活性化を託されたのが、地方創生事業の責任者で常務執行役員の伊藤真人さん(52)だ。伊藤さんは、パソナのメイン事業である人材派遣の営業を長く担当してきたが、そんな伊藤さんのもと、大成功したのが「ニジゲンノモリ」だった。 「ニジゲンノモリ」は、2017年、閑散としていた県立公園の中にオープンした。 伊藤さんは、「世界中の人が誰でも知っているアニメやキャラクターで盛り上げて、世界中から人を呼び込めるような活性化をしていく」と話す。 「ニジゲンノモリ」ができたことで、公園の来園者数は倍以上の年間85万人に。いろいろな国の人たちもやって来るようになった。
森の中に浮かぶような座禅リトリート施設「禅坊 靖寧」。この日は、研修で訪れたさまざまな企業の女性幹部候補生たちが座禅に参加していた。人材サービス会社、パソナならではの研修だ。「“人を活かす”“社会の問題点を解決する”が企業理念。そのパイオニアになれたら」と伊藤さん。
観光客向けにミュージカルなどを上演している「波乗亭」では、パソナの社員たちが舞台に立っていた。ヒロイン役を務めるのは、入社7年目の石坂光さんだ。 石坂さんは、兵庫県の大学で声楽を専攻し、卒業後、パソナに入社。舞台がない日は、オフィスでデスクワークをしている。「進路のことを考えた時に、音楽で生活していくのは難しいので、パソナに入社できなかったら一般企業に就職する予定だった。人生が変わった」と石坂さん。 こうした社員は石坂さんだけではなく、プロを目指していたアーティストなど、130人以上が正社員として働きながら、自慢の腕前を披露している。これも伊藤さん流、社員と地方をともに活性化させるやり方だ。