蛍光マーカーへの全不満を解決!パイロット「KIRE-NA(キレーナ)」の革新的な構造・インクを徹底解説
速乾インクで紙面の汚れをセーブ
「KIRE-NA」のもうひとつのポイントが、新しいインク。 新開発の速乾顔料インクは、書いて数秒もしないうちにサラッと乾いてしまい、以降は指でこすってもインク汚れが広がらない。乾くまでの所要時間は紙にもよるが、普通のノートやコピー用紙なら1~2秒、教科書のようなツルツルしたコート紙でも6~7秒あれば大丈夫だろう。 パイロットの速乾インクといえば、超速乾筆ペン「瞬筆」を思い出す方もおられるかもしれないが、これは紙への吸収速度を高めて乾燥スピードを上げたタイプ。 対して「KIRE-NA」のインクは裏抜けを防ぐため、そこまで激しく紙に吸い込まれるようにはできていない。メーカー曰く、紙に吸わせつつ紙表面での乾燥効率もアップさせた、いわばバランス型の速乾インクなのだそう。そのため正直、乾燥スピードは「瞬筆」よりもやや遅い感じである。それでも従来の蛍光マーカーと比較するとかなり速いのだが。 乾燥スピードが速いということは、ボールペンの筆跡の上からマーキングした際に、元の筆跡のインクがにじみにくいという効果も得られる。ゲルインクなどは、いったん乾いたとしても、上からさらに水分(この場合は蛍光インク)が乗ると、じわっと浮き出してしまう。ところが浮き出す前にすかさず蛍光インクが乾いてしまえば、にじんでくるヒマもないというわけ。加えて、にじんできたボールペンのインクでチップ先端が汚れる心配も少ないのも、ありがたいところだ。 とはいえ、そもそもにじみやすい水性インクの場合はやはりある程度のにじみはあったので、万全に信頼するのは難しいかもしれない。
細チップも速乾インク採用で利便性アップ
太チップがあまりにも革新的すぎてつい存在を忘れそうになるが、細チップも速乾インクを共有しているため、擦れ汚れの心配なく書けるのはメリットだ。実際、蛍光マーカーは「マーキング+コメント書き込み」という使い方でツインタイプを愛用している人も多いので、やはり細チップはついていると嬉しいのである。
結論
筆者は資料のチェックなどで蛍光マーカーを多用するが、ひとまず3日ほど使った時点で、今まで使っていた蛍光マーカーから「KIRE-NA」へ完全に乗り換えることを決めた。 とにかく優秀なのはソフトチップ+キチントガイドのコンビで、筆者ほど不器用を極めた人間でもフリーハンドでまっすぐな線が引けたのは、最高としか言いようがない。特に、インク染みが広がる心配もなくゆっくりとマーキングできるのが、ここまで使いやすいとは思わなかった。 個人的にはすでに蛍光マーカーの歴史は変わったということで、以後のマーキングには「KIRE-NA」を使い倒していくつもりだ。みなさんにも早めの乗り換えをおすすめする。
きだてたく