上司のSNSのプロフィール画像でわかる「自己承認欲求ダダ漏れリーダー」度 薩摩藩・島津久光も欲望の塊だった⁉
マンガ編集者としての経験を持ち、作家業の傍らマンガ原作も手掛ける堀田純司氏が、ちょっと困った“今ドキ上司”や“あるある経営者”を歴史上の人物になぞらえて紹介する「こんな上司は嫌だ」。 今回のテーマは「自己承認欲求ダダ漏れリーダー」です。堀田氏が幕末の薩摩藩リーダー・島津久光のエピソードを交えながら、自己承認欲求が過剰なリーダーの功罪について鋭く考察します。
上司のたくみなメディア露出に部下は……
社会的に成功したい! 自己実現を達成したい! そうした欲望は人間の原動力です。ビジネスパーソンにとっても非常に大切なエネルギーですが、かといってあまりにも自分の欲望、それも自己承認欲求がダダ漏れなリーダーには、人はついていきづらいもの。 幕末、薩摩藩のリーダーとなった島津久光のキャリアは、そのことを教えてくれます。 承認欲求、それはつきあいが難しい。たとえば上司のSNSのプロフィール画像が、いきなりセミナーでマイクを握っている姿だったら? みなさんはいかがお感じになるでしょうか? いや、セミナーに登壇すること自体はいいのです! 「自分の得たノウハウを業界発展のために公開する」、そうした公共心で、あえて人前に出る上司もいらっしゃるでしょう。「PRのために体を張っているんだ」という面もあるでしょう。
実際、ご本人は「俺が体を張って宣伝しないとな」と雄々しくおっしゃるかもしれません。その姿勢はとても尊い。 しかし仕事そっちのけでセミナーに登壇してばかりいたり、実務はまったく苦手なのに、noteの更新だけはステディに行われていたりすると、部下としては複雑な気分にもなるものです。勇ましくマイクを握ったアイコンを見て、フォローを外したくもなるでしょう。 特に近年では「ウェビナー」としてマイクを握る機会が格段に増え、世の中ではお言葉を拝聴するほうの「ウェビナー疲れ」も指摘されるようになってきました。 しかしこうしたタイプの人はまったくの無能とはいえない。実はなんの業績も上げていないのに、たくみにメディアに露出することで業界の中で知名度を上げ、キャリアを重ねていく人もいるでしょう。それもまた才能です。