福島原発事故から10年 小泉・菅元首相が会見(全文2)メディアの責任は非常に大きい
ピンチはチャンスという言葉がある
小泉:ピンチはチャンスっていう言葉があるんですけどね。日本は石油ショックっていう大ピンチを迎えたことあるんですよ。昭和48年だから1973年だな。それはアラブとイスラエルの第4次中東戦争勃発すると、その勃発前は油の値段、1バレル、油はバレルっていう単位を使いますね、キロじゃなくて、リットルじゃなくて、1バレル。リットルに直すと160キロ前後だっていうんだけど。1バレルで2ドル前後だったんです、日本で、油。それがあの中東戦争勃発したら一挙に10ドル、跳ね上がった。で、狂乱物価、インフレが起こったわけですよ。それがどんどん、10ドルどころじゃない、20ドル、30ドル、50ドル。今から5~6年前。なんと150ドル付けましたよ、1バレル。 ところがシェールガスが出てきた、アメリカ。で、今、ちゃーっと。それだけ高いんだったら、シェールガス、そんな高くなくてできるっていうんで急に石油が安くなりましたね。で、150ドル前後付けた油が今はもう40ドル前後に下がってるでしょう。こういうピンチをチャンスにする。日本も石油に依存していたのを、こんな高くなったんじゃっていうことで省エネ技術が発達してきた。ピンチをチャンスにしたわけです。 これからも今の状況、ピンチをチャンスに変える、いわゆる油に依存してきた、そういうものを、自然エネルギーを活用しようというチャンスにするべき、そういう時期にきたと。ピンチはチャンスなんだと。全エネルギーを活用して国民の生活の発展を期するという、そういう時代にきたんだなと受け止めたほうがいいと思います。で、なんかイラク戦争の話、出たね。 通訳:あ、じゃあそこまで先に通訳させていただきます。
イラクが査察認めていれば戦争は起きなかった
小泉:あ、イラク戦争ね。これも一般的に言うと、アメリカはなんでイラク戦争を始めたんだと。イランは批判があったから分かる。しかしイラクが査察認めてれば戦争起こんなかったんです。なんで査察を認めなかったのかと。隠してると思ったんだよな、アメリカは。結果、大量破壊兵器はなかったんだけども。イラクが査察を認めてれば、国連でも決議してるんだから、受け入れれば戦争起こんなかったんです。そういうことがあるから、やっぱりいろんな事情を考えて、これからの世界をどうやって平和にしていくかと。無駄な戦争、無駄でない戦争なんかないと思うけども、やっぱり戦争をいかに回避していくかということは、国際社会、これからも一番大事なことだと思いますけどね。 A:(英語)